電気自動車(EV)の購入はベストな決断だった!と心から思える瞬間。「日産リーフ」オーナーの黒澤大城さんにとって、それは東京都八王子市に構えるご自宅の周辺一帯が大雨によって停電してしまったときでした。日ごろから「リーフ」を蓄電池として利用されていた黒澤さんの自宅は、停電の影響を受けたエリアの中で、ただ一軒だけ、電気が灯っていたお家だったのだそう。
「災害時に、『リーフ』は私の家族だけでなく、地域の人々にとっても頼れる蓄電池として使うことができると思います。」と黒澤さんは話します。「いざという時に私たちを助けてくれるクルマがあると思うと、とても安心です。」
黒澤さん一家は「日産リーフ」を3台乗り継ぎ、現在は「日産リーフ e+ AUTECH」を所有しています。また、ご自宅にはEVを充電するだけでなく、バッテリーに蓄電された電力を家庭に供給することができる「Vehicle-to-Home(V2H)システム」を導入しています。日中に太陽光で自家発電した電気を「リーフ」のリチウムイオンバッテリーに蓄電する。夜間はその電気を使ってテレビを見たり、髪を乾かしたりする。生活が変わり、V2H導入前と比べて電気代が大幅に減りました。
「自分のライフスタイルと照らし合わせたとき、『リーフ』がとても良い選択肢だったんです。」と、話す黒澤さん。「太陽光発電がある家なら、『リーフ』に乗り換えると、自分の生活スタイルがどう変わるのか。毎月の支出を数字で見直してみると、とても面白いと思いますよ。」
「リーフ」との運命の出会い、開拓者精神で臨んだ購入体験
試乗もしないうちから「リーフ」の購入を心に決めていたと話す黒澤さん。2007年頃、雑誌で偶然目にした「日産リーフ」の開発秘話が強く印象に残ったのです。
「ガソリンで動く普通のクルマと異なり、ラジコンやミニ四駆みたいに電池で本当に走るんだと、驚きましたし、強く魅かれるものを感じました。」と黒澤さんは振り返ります。「それに、まだ誰も手を付けていない新しいものに対する好奇心や憧れがあったのだと思います。」
今でこそ世界で50万台以上販売されている「日産リーフ」ですが、その当時のEVは誰にとってもまだ未知のクルマで、それは黒澤さんの妻、芙美子さんにとっても同じでした。
「まず、EVなんてそんな高価なものは、我が家には無理でしょうと主人に言いました。」と、芙美子さんは話します。「あの頃は、航続時間や充電時間、何もかもについて懐疑的でした。EVの仕組みが分からず不安だったんです。」
しかし、黒澤さんは諦めませんでした!どのようなポイントが、芙美子さんに響くかを考えながら一年かけて説得を試みたのです。「購入補助金についてや、ガソリン代が浮くことでどれだけ維持費が安くなるか、将来的には太陽光発電と組み合わせて更なる省エネを実現できることなど、妻に何が一番響くかを考えながら、一生懸命説明しました。」
そんな熱心な説得に芙美子さんもついに折れました。黒澤家は2012年に念願の初代「日産リーフ」を迎えることになったのです。
芙美子さんの感想は、「『リーフ』に乗り始めてまず気づいたのは、航続距離は普段乗りなら全く問題はないということです。それに、走行はとても静かで安定感があり、乗り心地が最高なんです。」
家族と環境を守るための選択
ゼロ・エミッションであることも、黒澤さんが「リーフ」を欲しかった大きな理由の一つでした。
「もともと環境問題に関心があって、『リーフ』が排出ガスを出さないという点はとても大事なことでした。」
しかし、ゼロ・エミッションへのこだわりはそれだけではありませんでした。息子の一城君が一時期小児ぜんそくに悩んでいたのです。クルマの排出ガスなどに含まれるアレルギー物質もその一因として考えられているため、EVは大切な家族の健康を守るための決断でもあったのです。
「『日産リーフ』は、家族と環境を守りたいという自分の強い意志を反映した選択でもありました。自分が乗るクルマだけでもゼロ・エミッションにしたいと思ったのです。」
小さな頃から「リーフ」が常に身近な存在だった一城君も、17歳になりました。自動車免許の取得を考えており、もちろん「リーフ」も運転をしてみたいクルマの一つなのだそうです。
「『リーフ』とつくってきた思い出はたくさんありますが、特に楽しかったのは『リーフ』オーナー同士の集まりに参加したときでした。」と、一城君は話します。「いつかは自分も『リーフ』のオーナーとしてそうした集まりに参加して、新しい人たちとの出会いや交流を楽しみたいです。」