内装用の新素材 TailorFit™

ナッパレザー並みの高触感を持つ合成皮革新素材

本革の中でもナッパレザーは、プレミアムカーのシートにも採用される、とても上質な素材です。TailorFit™(テーラーフィット)は、高い耐久性を持つ合成皮革ながら、ナッパレザー並みの触感を持つ新素材です。シートに適用することで、心地よく乗員を包み込み、ラウンジのような居心地の良さを提供します。

TailorFit

特徴

人の触感は、粗滑感(なめらか)、乾湿感(しっとり)、硬軟感(やわらかい)、温冷感(あたたかい)の4要素で構成されると考えられており、日産はそれぞれの要素について人が感じるメカニズムを特定することで、高触感の新素材を生み出す研究を進めています。ナッパレザーは4要素がどれも高く、合成皮革と比較すると、粗滑感(なめらか)と乾湿感(しっとり)に優れます。TailorFit™は合成皮革に特殊な表面形状とコーティングを施すことで、汎用的な本革をはるかに凌ぐ、上質で心地よい手ざわりを実現しています。また、TailorFit™はクッション性が良く、合成皮革よりも硬軟感(やわらかい)に優れ、高いフィット感を提供します。さらに、本革シートは長期間使用するとシワが発生しやすいという性質がありますが、TailorFit™はシワの発生も抑制します。

ナッパレザーの4要素

技術の仕組み

  1. なめらかさを高める表面形状
    研究の結果、人は表面の粗さが指紋の間隔に近いほど粗滑感(なめらか)を感じることが分かりました。TailorFit™は素材表面の微細な凹凸(シボ)の間隔をコントロールすることで、なめらかさを向上させています。
なめらかさを高める表面形状
  1. しっとり感を高めるトップコート
    静止摩擦係数が低く(適度な滑りやすさ)、動摩擦係数が高い(適度な抵抗感)特性が乾湿感(しっとり)を感じさせるキーポイントであることが明らかとなりました。TailorFit™はポリウレタン表面のトップコートに粒子を追加することで、摩擦係数をコントロールし、しっとり感を向上させています。
しっとり感を高めるトップコート