教育機会の提供
環境出張授業「日産わくわくエコスクール」(日本)
「日産わくわくエコスクール」は、わかりやすく楽しく環境について学べるプログラムとして2008年に日本で誕生し、各国で進化を遂げ、世界に羽ばたいています。
日本では、地球温暖化問題への理解を促すとともに、日産の環境への取り組みを紹介し、「日産リーフ」の試乗などを通じて最新の環境技術を体験するプログラムを実施しています。小学校高学年の児童を対象に、日産従業員が講師となって学校を訪問して行います。また、解説DVD付き教材の貸し出しやweb会議システムを通じたオンライン授業のなど、さまざまな形で子どもたちの学びをサポートしています。同プログラムの日本での受講者数は累計で13万8,000名を越えました(2024年3月末現在)。英国や中国でも、それぞれの状況に応じてカスタマイズした内容にて環境教育を提供しています。
ものづくりの魅力を伝える「日産モノづくりキャラバン」「日産デザインわくわくスタジオ」(日本)
日産は、モノづくりの楽しさを将来世代に伝えたいと考え、さまざまな取り組みを行っています。日本では日産の従業員が小学校を訪れ、モノづくりの魅力を伝える出張授業「日産モノづくりキャラバン」や「日産デザインわくわくスタジオ」を実施、両プログラム合わせて年間約1万名の子どもたちが受講しています。
工場見学(日本)
日産の工場は、地域の方々に愛され、信頼される「開かれた工場」を目指し、皆さまとのふれあいや対話を大切にしています。年間を通じて、工場見学に訪れる多数のお客さまをお迎えしています。2020年7月からは、ビデオ会議システムを利用してオンライン工場見学を開始しました。オンライン化により、通常の工場見学では公開できなかったエリアもカメラを通して見学でき、これまで工場へ訪問することが難しかった遠方の小学校も参加できるようになりました。
交通安全活動「ハローセーフティーキャンペーン」(日本)
事業所周辺地域における交通安全啓発活動の推進に寄与するため、日産は、日本において1972年から実施している交通安全活動「ハローセーフティーキャンペーン」の一環として、1987年より従業員募金を実施しています。会社からの寄付金を加え、地域の交通安全協会や自治体などを通じて、主に各事業所近隣の児童に対し、交通事故防止に役立つ物品を寄贈しています。また、高齢ドライバーの安全走行を促進・啓発するため、新潟大学とともに、2019年度に「ハンドルぐるぐる体操」を制作しました。本体操は、主に高齢ドライバーが日々の生活の中で運動習慣をつけることにより、筋力と認知力を高めて安全走行できるように支援するものです。また、高齢ドライバーだけでなく、運転不足になりがちな誰にでも身体機能向上効果が期待できます。
2024年3月には、日産の名車とその時代を感じるセットの中で、写真や動画を撮って楽しむことができるメタバース*上の撮影スタジオ「NISSAN Heritage Cars & Safe Driving Studio」の公開を開始しました。このワールドでは、「交通安全未来創造ラボ」の特別研究員であるアカデミアの全面協力のもと、セット内に配置された車両を使った交通安全に関する仕掛けを、没入感のある表現を通して体験できる機会を提供します。
* 三次元の仮想空間を使ったVR(Virtual Reality)コミュニケーション技術

メタバース上の「NISSAN Heritage Cars & Safe Driving Studio」でのVRワールドでの有効視野体験
次代を担う子どもたちへの支援「日産 童話と絵本のグランプリ」(日本)

「日産 童話と絵本のグランプリ」は、アマチュア作家の方を対象にした創作童話と絵本のコンテストで、1984年の創設以来、40年にわたり数々の優れた作品を生み出しています。一般財団法人 大阪国際児童文学振興財団が主催し、日産は社会貢献活動の一環として協賛しています。
本グランプリでは、毎年、2,000編近い応募作品の中から、童話部門・絵本部門の大賞各1編を含む入賞作品計38編を選出しています。また、日産は各部門大賞作品をビーエル出版株式会社の協力を得て出版し、全国の公立図書館や、日産の事業所近隣の幼稚園や保育園などに寄贈しています。また、海外事業拠点周辺の日本人学校、日本語補習校にも贈呈しており、これまでに国内外で計28万冊以上の本を寄贈しています。
次代を担う子どもたちへの支援は、日産が社会貢献活動を通じて一貫して取り組んでいるテーマです。
WWFジャパン(世界自然保護基金ジャパン)環境啓発キャンペーンへの協賛と各国での活動(日本、中国、南米、カナダ)
日産は、WWF主催の環境啓発キャンペーン「Earth Hour 2024」(世界中で同じ日・同じ時刻に消灯することで地球温暖化防止と環境保全の意思を示すプロジェクト)に賛同し、同イベントに協賛するとともに、各国の従業員に消灯アクションを呼びかけ、国内外の日産の事業会社で消灯アクションを行いました。
従業員向けに写真コンテスト(中国、カナダ、アルゼンチン)の実施や、制作した動画を発信するなどSNSでのコミュニケーションも行いました。
カナダ日産自動車会社(NCI)は、2019年よりWWFカナダの公式パートナーとして、CN Tower Climbといった、環境に関する募金を呼び掛けるイベントに参加しています。このイベントで集められた募金は、WWFカナダの10年計画であるRegenerate Canada*の実現に活用されます。
* Regenerate Canada: https://wwf.ca/regeneratecanada/
環境教育と自然生息地の再生への支援(米国)
北米日産会社(NNA)では従業員のボランティア活動と寄付を通じて、環境問題に取り組むさまざまな非営利団体を支援しています。2023年度では、NNAは環境問題への取り組みを支援するために35万ドルを超える寄付を行いました。また、中部テネシー、テキサス州ダラス、ミシガン州ファーミントンヒルズで18件のボランティアイベントが開催され、のべ数百人のNNA従業員がボランティアで植樹や、川の清掃、生息地の修復を行いました。さらに、NNAが支援する非営利団体Urban Green Labを通じて、テネシー州中部の30,000人を超える学生が持続可能な環境について学びました。
高校生への安全運転教育支援(米国)
北米日産会社(NNA)は、2023年度、テネシー中部、ミシシッピ中部、ミシガン南東部の高校50校を対象にThinkFast®プログラム実施支援を行い、約10,000名が参加しました。
さらに0歳から14歳の子供の不慮の怪我を減らすために活動する非営利団体Safe Kids Worldwide®と協力して、ミシシッピ州中部で子供の乗客の安全を守る技術者の認定教室を支援しました。団体への寄付に加え、従業員のボランティア活動や、安全イベントを通じて、推定 5,000世帯に子供の乗客の安全を守る日産の取り組みを伝えることができました。
* ThinkFast®: 安全運転の重要性を子どもたちにゲーム形式で伝える、インタラクティブな教育プログラム
次世代の科学者やエンジニアを育成する取り組み(米国)
北米日産会社(NNA)は米国における教育の取り組みとして、小学校から大学までの学生たちが自動車産業に不可欠なSTEMの4分野に親しむことを奨励するさまざまなプログラムを支援しています。
2023年度はキャリアシミュレーションプログラム「Be Pro Be Proud」を立ち上げ、70校を訪問し約10,000人の生徒にプログラムを提供しました。また、アリゾナ、ミシガン、ミシシッピ、テネシー、テキサスの学校や青少年支援非営利団体との提携を通じて、学生向けの31件のロボット工学プログラムを支援しており、従業員はこれらのプログラムにボランティアとして参加しています。
セーフティ トラフィック サーキット(ブラジル)
ブラジル日産自動車会社は、リオデジャネイロ南部地域の4つの自治体の学校で、交通安全と持続可能な都市部のモビリティ強化を目的とした「セーフティ トラフィック サーキット」と題された教育アクティビティを実施しました。32名の従業員がボランティアとして参加し、405名の児童がこのアクティビティに参加しました。
オープンイノベーションプログラム「Inova-san」(ブラジル)
ブラジル日産自動車会社(NBA)は2019年にリオデジャネイロ南部地域の大学生を対象としたプログラム「Inova-san」開始しました。「Inova-san」は起業家向けの教育やオープンイノベーションなど多岐にわたるプログラムで、地域社会の課題解決や地域社会活動の促進を目指しています。2023年度は大学、専門学校16校の学生450名以上がアーバンモビリティとスマートシティ、インダストリー4.0、循環経済と持続可能な未来の3つのテーマに分かれてプロジェクトに参加しました。
子どもたちに教育機会を提供「日産スキルズ・ファンデーション」(英国)
英国日産自動車製造会社(NMUK)では、2014年に日産スキルズ・ファンデーションを設立し、2024年3月までに延べ約9万名の生徒に環境やモノづくりなどさまざまなテーマのプログラムを提供し、未来のエンジニアと製造を担う人財の育成を推進しています。日産スキルズ・ファンデーションは、STEMを学ぶ外部の3つの国際的な教育プログラム「VEX IQ Robotics」、「VEX GO」、「FIRST LEGO League」にも機材や資金、知見などを提供する他、地域大会を主催して地元チームを支援しています。
2022年に開始した小学校低学年の子どもたちを対象にした「Lesson In a Box」は、日産や日本の文化に関連したSTEM教材を箱詰めして貸出するプログラムで、2023年には小学校42校が利用しました。イベントも70件以上実施しており、合計で1,694人の子どもたちが参加しました。また、地元の学校や大学と協力して新しいアカデミープログラムを立ち上げ、製造業界の知識や経験を取り入れた質の高いカリキュラムを提供しています。2023年はエンジニアを志望する第1期生13人が2年間のプログラムに参加しました。
「日産スキルズ・ファンデーション」関連リリースへ(英語のみ)
子どもたちや若者への教育支援「日産ドリーム・クラスルーム」(中国)
日産(中国)投資有限公司(NCIC)は、小学生を支援する教育プログラム「日産ドリーム・クラスルーム」を2013年から実施しています。授業内容と実施地域を徐々に拡大し、現在では環境、モノづくり、デザイン、塗装、コーディングなど、多彩な授業を提供しています。
2015年からはNCICをはじめとする合弁会社で授業を実施しており、年々規模を拡大し、質の高い教育支援活動に活発に取り組んでいます。現地コミュニティのニーズに合わせて「日産ドリーム・クラスルーム」を拡大し、中国内24の省の1,000以上の学校にてオンラインで実施されています。また、日産のディーラー各社のほか、北京自動車博物館や、地元の自動車ショーなどの協力を通じて、さまざまな授業を提供しており、2023年末までに223万名以上の生徒が参加しました。
2020年からは、これまでの授業に加えて「日産#DrawDrawDraw」や「日産コーディングコンテスト」などのキャンペーンも実施。子どもたちが自分の学習成果を披露し、自らの可能性を表現できるプラットフォームを構築しました。これらのキャンペーンにはこれまでに2万5千人超が参加して、日産がもたらすイノベーションやワクワクを体験してきました。
また「日産ドリーム・クラスルーム」はこれまでにさまざまな表彰を受けています。2023年には、政府、シンクタンク、NGO、報道機関が共同で主催する中国で最も影響力のあるCSR賞のひとつである「CSR China Education Award」の特別賞を2つ、また「China Sustainability Tribune」、「China Association of Automobile Manufactures」の2つの章を授与されています。
バン・サオ・トン地区、サムットプラカーン県における交通安全の組織的対策(タイ)

「交通安全の組織的対策」プロジェクトは、産業界とその従業員が協力して、タイ日産自動車会社(NMT)の周辺地域における交通安全を向上させ、事故を防止することを目的としています。NMTは2018年からの重要なパートナーであり、このイニシアティブに積極的に取り組んでいます。主に従業員の事故データの収集と分析を実施し、事故を未然に防止し減少させることが第一の目標です。オートバイ通勤者には運転法規に関する教育の充実が必要であるという調査結果から、優先的に包括的な教育を実施しました。
NMTはタイ国内のトップ25の組織の1つとして認められ、タイ政府から2023年の「Road Safety Model Organization Award」を受賞しました。
職業訓練プログラムへの継続的な取り組み(タイ)

2023年度、タイ日産自動車会社(NMT)は在タイ日本大使館と協力して、シリントン少年院に2.3リットルのディーゼルエンジンを寄贈しました。このエンジンは、現代の自動車技術を学習し、自動車整備の職業訓練を行う上で貴重な教材となります。罪を犯してしまった少年たちが自動車産業でのキャリアを追求できるようになることで、地域社会にポジティブな影響を与えています。NMTは2014年からシリントン少年院を継続的に支援しています。
公益財団法人日産財団による教育支援(日本)
公益財団法人日産財団は「人材育成を通じて、豊かな未来社会の実現を目指します」というビジョンのもと、人財育成事業を行っています。子どもたちの論理的あるいは科学的思考能力の向上や、教師の指導力を高める授業研究を目指す小中学校や理科研究会を対象に理科教育助成を行っています。
また、科学技術分野を担う女子の育成を目指し、日本国内の小中学校を対象とした「日産財団リカジョ賞」も設立しました。2019年度からは、未来人材育成事業を開始し、その一環として早稲田大学との共同研究に基づく未来のリーダー教室プロジェクトを立ち上げました。2023年8月には導入編から進化した「未来のリーダー教室 展開編」を初めて実施し、参加応募した中学生・高校生16人が「リーダーシップ」「テクノロジー&イノベーション」「アート思考」「SF思考」という4つのテーマで、講師たちとの直接対話やワークショップをおこない、未来のリーダーとしての自分について考えました。
横浜F・マリノスのホームタウン活動(日本)

横浜F・マリノスは、地域のあらゆる人々が心からスポーツを楽しめる場を創り、スポーツのチカラで地域の人々と共に活気あふれる街を創ることを目指し、ホームタウン活動を推進しています。
ホームタウン(神奈川県横浜市、横須賀市、大和市)では、身体を動かす楽しさと食育を伝える「サッカー食育キャラバン」や交通安全教室等地域に根差した活動を実施しています。そのほかにも、障がい者サッカーチーム「横浜F・マリノス フトゥーロ」の活動、自然災害の被災地復興応援活動などを実施しています。
オックスフォード日産日本問題研究所による日欧相互理解促進(英国)
1981年、日産の寄付により英国オックスフォード大学内に設立されたオックスフォード日産日本問題研究所は、欧州における現代日本研究の主要拠点のひとつとして広く知られ、日欧の相互理解の促進に寄与しています。
「オックスフォード日産日本問題研究所」サイトへ(英語のみ)