第40回(2023年度)大賞受賞者インタビュー

童話の部
  • 童話の部 「今日にかぎって」

樺島 ざくろ さん

影響を受けた作品は?

小学生のころ、全集をはじから読むのが好きでした。ジュニア向けの文学全集や少女名作シリーズ、ミステリ全集などから、おもしろさっていろいろな種類があるのだなと教えてもらいました。

好きな作家はだれですか?

エーリッヒ・ケストナー。子ども心にも、しゃれてるなぁとしびれました。愛とユーモアにあふれているところも好きです。

童話を創るようになったきっかけを教えてください

いつか書きたいと思いながらなにもせずにいましたが、あるとき、このままだと頭の中の物語は、誰にも知られず消えるのだなと思ったら、たまらなくなって。とにかく思いっきり挑戦したくなりました。

童話を創作するうえで気をつけていることはなんですか?
どこかに必ず光を残したいと思っています。それから、なるべく自己満足にならないように。
「日産 童話と絵本グランプリ」に応募されたきっかけを教えてください
昨年佳作をいただいたとき、壇上に立つ入賞者の皆さんがキラキラして見えて。ようし、次は私もあっちへ行くぞ!と励みにしていました。
何度目の応募ですか?

2度目です。

今回の作品は、どういったところから着想されましたか?

息子が小5のころ、電車を間違えてひとりで終点まで行ったことがありました。その日にかぎって携帯やお財布も持たず、でもなんとか帰り着いた彼の冒険がモデルです。

今回の作品は、いつごろから制作を始められたのですか?
2023年の8月後半に思いつき、9月に初稿を書きました。書き直して提出したのは10月半ばです。
今回の作品を通して子どもたちに伝えたいことは何ですか?

① ピンチのときってあるよね~。
② この子とは合わないとか、決めつけちゃうのは早いかもよ?
③ 誰かと仲良くなれたときってさ、なんか嬉しいよね!

特にお気に入りの場面はどこですか?

ラスト近く、主人公が友だちの背中に大声でさけぶシーンです。
今回の作品で苦労された部分はどこですか?
主人公の気持ちが変わっていくところ。
普段の生活のなかで創作のために心掛けていることはありますか?
できるだけおもしろがって生きていきたいです。
今後、どういった作品を作っていきたいですか?

子どもの心に風を通したいです。
たまったホコリをフーッと払ったり、優しく背中を押したり。ときには北風のように正面から挑んだり、台風みたいにふり回したりもしてみたい!
そして通り過ぎたあと、光が残せたら最高だなと思います。

絵本の部
  • 絵本の部 「うつらうつら」

スージィ さん

影響を受けた作品は?

雑誌「コドモノクニ」の挿絵。大正・昭和のイラストが大好きなので。
好きな作家はだれですか?
高野 文子。シンプルで無駄のない線の美しさは憧れです。

絵本を創るようになったきっかけを教えてください

在学中、なんとなくお話を考えていて、自由表現が許されるコースに進んで制作するようになりました。

絵本を創作するうえで気をつけていることはなんですか?

世界観を統一すること。
「日産 童話と絵本グランプリ」に応募されたきっかけを教えてください
制作した絵本を出版したかったからです。
何度目の応募ですか?
おそらく6度目です。
今回の作品でお使いになった画材や技法を教えてください
ワトソン紙(ブロック)に、墨、顔彩です。
今回の作品は、どういったところから着想されましたか?
年配の方が子どもの頃の話をするのがおもしろいなぁと感じたことからです。
今回の作品は、いつごろから制作を始められたのですか?
2022年の春頃からです。
今回の作品を通して子どもたちに伝えたいことは何ですか?
今を楽しんでください。

特にお気に入りの場面はどこですか?

最後の方、3人が夢とうつつの間を漂っているシーン。きれいな世界だなと思います。
今回の作品で苦労された部分はどこですか?
描いているうちに絵柄が変わってしまい、頁によっては何度も描き直しました。
普段の生活のなかで創作のために心掛けていることはありますか?
心が動いた瞬間を記憶に留めること。
今後、どういった作品を作っていきたいですか?

笑える作品を作りたいです。