英国サンダーランドにある工場の生産ラインの中心にあるのは、チームワークに対する並外れた信念です。
バンパー塗装部門では、約2分ごとに新しいクルマが加工されます。このスピード感で作業をする環境では、明確なコミュニケーションが重要かつ不可欠です。
しかし、チームの一部のメンバーに聴覚障がいがある場合、同僚とのコミュニケーションが難しくなることがあります。
聴覚障がいを持つ4人の同僚がたびたび重要なやり取りをうまく理解できていないことに気づいたとき、チームメンバーは業務におけるコミュニケーションを改善するために英国手話を学ぶことを決意しました。

「コミュニケーション」が持つ力——手話で深まるチームの絆3:15
バンパー塗装ゾーンを率いるシニアスーパーバイザーのピーター ヘイドンは、日産が提供する11週間のコースに参加したチームメンバーの一人でした。
「チームの中には聴覚障がいのある人がいて、生産ラインのスーパーバイザーやチームにとって潤滑なコミュニケーションを取ることが課題となっていました。そこで私たちは全員がチームの一員だと感じられるよう、全面的な見直しを行いました。皆が望んでいたことの一つは、手話を学ぶことでした。」とヘイドンは語ります。
英国手話を学ぶことは簡単ではなく、集中力と忍耐力が求められます。
「6週目にようやくコツをつかみ始め、今ではコースに参加したチームメンバーが、他のメンバーに手話を教えているのを見ると感銘を受けます。」とヘイドンは続けます。

チームの一員である聴覚障がい者のマイケル コノリーにとっても、それは大きな変化でした。
「以前は言語の壁があり、コミュニケーションを取ることが難しかったのですが、その壁は今や取り除かれました。チームの士気が高まり、皆が英国手話を熱心に学ぶ姿を見ることができるのは素晴らしいことです。」とコノリーは言います。
チームの新しい能力に加えて、アクセシビリティをさらに向上させるために、塗装ゾーンの物理的なエリアも見直され、研修や会議、ブリーフィングなどのイベントで視覚的な補助が利用できるようになりました。手話通訳者も定期的に派遣され、サポート体制が強化されています。
日産サンダーランド工場の人事部長であるマイケル ジュードは、チームメンバーが手話を学ぶことは単なるコミュニケーションに対する取り組みを超え、工場および日産の中心にある価値観を強く示しているものだと言います。
「このチームは単に業務をスムーズに進めるためだけでなく、それ以上のことを達成しました」とジュードは話します。
大きな組織の中の少数の人々でも、行動を起こすことによって誰もが成長し、他の人たちと同じキャリアを歩むことができるようになります。
「コミュニケーションはチームワークの鍵です。そして、私たちはすべての従業員がチームの一員だと感じられ、仕事で最高のパフォーマンスを発揮できるようにしたいのです。」とヘイドンは語ります。

日産の従業員は、自発的に手話を学び、聴覚障がいのある仲間を支援しました。彼らの行動は、多様性とチームワークに対する日産の献身を反映しており、コミュニケーションの障壁を乗り越えて、一人ひとりが価値を感じられるよう取り組んでいます。