事業を営む地域への貢献

国内各事業所や関係会社においても地域社会の⼀員として、様々な地域貢献活動を⾏っています。
日産財団による支援(米国、オーストラリア、ブラジル、カナダ)
日産は国や地域により異なるニーズに対応するため、各国の事業拠点や関連会社による独自の取り組みも行っています。米国、オーストラリア、ブラジル、カナダなどに設立された各国の日産財団は、さまざまな形で社会貢献活動を実施し、コミュニティの活性化や課題の解決に貢献しています。
米国では、社会における「多様性」を促進するための教育活動に対して資金提供を行う「日産ファンデーション」を通じて、多くのコミュニティを支援しています。1992年の設立以来、日産ファンデーションは米国全土の150以上のNPO法人に対して1,600万ドル以上の寄付を行ってきました(2024年3月末現在)。2023年度は、「Children's Museum of Manhattan」「Native American Indian Association of Tennessee」「Two Mississippi Museums」など全米39の団体・機関に対して120万ドルの寄付を行いました。
豪州日産自動車会社(NMA)は、2016年4月に社会貢献活動を目的とした「日産オーストラリア財団」を設立しました。2017年度より、オーストラリア国内の中小規模の慈善団体に資金提供を行い、活動の拡大や継続を後押ししています。
カナダ日産自動車会社(NCI)は日産カナダ財団を通じて教育を支援しています。例えば2008年からは、ジョージア大学に通う学生に経済的な支援を行っています。ジョージア大学は自動車プログラムに専門性があり、NCIも多くのインターンを受け入れており、この大学を卒業した従業員も多くいます。
公益財団法人日産財団による教育支援(日本)
公益財団法人日産財団は「人材育成を通じて、豊かな未来社会の実現を目指します」というビジョンのもと、人財育成事業を行っています。子どもたちの論理的あるいは科学的思考能力の向上や、教師の指導力を高める授業研究を目指す小中学校や理科研究会を対象に理科教育助成を行っています。
また、科学技術分野を担う女子の育成を目指し、日本国内の小中学校を対象とした「日産財団リカジョ賞」も設立しました。2019年度からは、未来人材育成事業を開始し、その一環として早稲田大学との共同研究に基づく未来のリーダー教室プロジェクトを立ち上げました。2023年8月には導入編から進化した「未来のリーダー教室 展開編」を初めて実施し、参加応募した中学生・高校生16人が「リーダーシップ」「テクノロジー&イノベーション」「アート思考」「SF思考」という4つのテーマで、講師たちとの直接対話やワークショップをおこない、未来のリーダーとしての自分について考えました。
従業員一人ひとりの自発的な地域貢献活動を推奨する取り組み(日本)
日産は多くの従業員が社会に関心を持ち、活動に自発的に参加できるように、従業員の社会貢献活動をサポートしています。1996年より従業員が参加する市民活動(ボランティア活動や寄付行為)を会社が資金面で支援する制度「日産ボランティア活動資金支援制度」を導入するほか、開発部門の拠点のある日産テクニカルセンター(NTC)では、2008年より「NICE WAVE活動」と称して、従業員一人ひとりの自発的な地域貢献活動を推奨しています。
日産(中国)投資有限公司(NCIC)では、環境をテーマにした従業員写真コンテストの開催、南米ではディーラーと連携した従業員参加型のバーチャルとリアルでのイベントを企画しました。
カナダ日産自動車会社 (NCI)は、2019年よりWWFカナダの公式パートナーとして、CN Tower Climbといった、環境に関する募金を呼び掛けるイベントに参加しています。今年はカナダ国民に環境保全のために測定可能で意味のある行動を呼びかけるLearn Plant Connectを中心に支援を行い、生物多様性の喪失や気候変動の危機を解決するための活動に貢献しています。
工場見学(日本)
日産の工場は、地域の方々に愛され、信頼される「開かれた工場」を目指し、皆さまとのふれあいや対話を大切にしています。年間を通じて、工場見学に訪れる多数のお客さまをお迎えしています。2020年7月からは、ビデオ会議システムを利用してオンライン工場見学を開始しました。オンライン化により、通常の工場見学では公開できなかったエリアもカメラを通して見学でき、これまで工場へ訪問することが難しかった遠方の小学校も参加できるようになりました。
横浜F・マリノスのホームタウン活動(日本)

横浜F・マリノスは、地域のあらゆる人々が心からスポーツを楽しめる場を創り、スポーツのチカラで地域の人々と共に活気あふれる街を創ることを目指し、ホームタウン活動を推進しています。
ホームタウン(神奈川県横浜市、横須賀市、大和市)では、身体を動かす楽しさと食育を伝える「サッカー食育キャラバン」や交通安全教室等地域に根差した活動を実施しています。そのほかにも、障がい者サッカーチーム「横浜F・マリノス フトゥーロ」の活動、自然災害の被災地復興応援活動などを実施しています。
オックスフォード日産日本問題研究所による日欧相互理解促進(英国)
1981年、日産の寄付により英国オックスフォード大学内に設立されたオックスフォード日産日本問題研究所は、欧州における現代日本研究の主要拠点のひとつとして広く知られ、日欧の相互理解の促進に寄与しています。
「オックスフォード日産日本問題研究所」サイトへ(英語のみ)
オープンイノベーションプログラム「Inova-san」(ブラジル)
ブラジル日産自動車会社(NBA)は2019年にリオデジャネイロ南部地域の大学生を対象としたプログラム「Inova-san」開始しました。「Inova-san」は起業家向けの教育やオープンイノベーションなど多岐にわたるプログラムで、地域社会の課題解決や地域社会活動の促進を目指しています。2023年度は大学、専門学校16校の学生450名以上がアーバンモビリティとスマートシティ、インダストリー4.0、循環経済と持続可能な未来の3つのテーマに分かれてプロジェクトに参加しました。