ライフサイクルアセスメント (LCA)

LCA手法を活用した環境負荷の低減

日産はライフサイクルアセスメント(LCA: Life Cycle Assessment)手法によって潜在的なリスクを抽出しています。クルマの使用時のみならず、製造に必要な原料採掘の段階から、製造・輸送、リユースまたは廃車のリサイクルにいたるすべての段階(ライフサイクル)において環境負荷を定量的に把握し、包括的な評価をしています。

評価方法は国際標準(ISO1404014044)に準拠しており、2010年に社団法人産業環境管理協会による第三者認証を取得、2013年からはドイツの第三者機関テュフラインランドによる認証に切り替えました。現在は国際標準に準拠し、業界標準とも整合した手法で評価しています。

LCAの継続的な実施を通じて、クルマのライフサイクルにおける環境負荷の可視化・低減を推進していきます。

「エンジン車」におけるLCA比較

日産は、エンジン車の性能を継続的に改善しています。ダウンサイジングターボエンジンはその一例で、新型ジュークや新型エクストレイル(ローグ)に採用し、大幅な燃費向上によりライフサイクルにおけるCO2排出量を約10%削減しました。欧州の新型キャシュカイはマイルドハイブリッドシステムを採用しCO2を約20%削減しています。米国の新型パスファインダーや日本の新型セレナは、アイドリングストップシステム、各種抵抗の低減、車両軽量化などの基盤技術の採用により、環境負荷を低減しています。また、米国の新型ムラーノは広い室内空間を実現し、プロパイロットを代表する最新技術の搭載などアップデートしながらも、パワートレインの更新などによって前型車と同程度のCO2排出量に抑えています。

「エンジン車」におけるLCA比較

「e-POWER」におけるLCA比較

2016年に新パワートレインのe-POWERを投入し、ライフサイクルにおける環境負荷を低減しながら車両の電動化をさらに推進しています。例えば、「ノート e-POWER」「キックス e-POWER」「キャッシュカイ e-POWER」「エクストレイル e-POWER」「セレナ e-POWER」では同型のガソリン車と比較し約20%のライフサイクルCO2削減を達成しています。

2020年11月に発売した「ノート e-POWER」は、第二世代e-POWERによる動力性能の改善とライフサイクルの環境負荷改善を両立しました。2022年7月に発売した「エクストレイル e-POWER」は、第2世代「e-POWER」と「VCターボ」、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」の組み合わせにより、力強い走り、静粛性、路面を問わない安心感、快適な乗り心地を、環境負荷を犠牲にすることなく実現しました。2023年4月に発売した「セレナ e-POWER」は、第2世代「e-POWER」と新開発の専用エンジンの組み合わせに加え、複数の骨格車体部品への低CO2高炉鋼材の採用により、走行時だけでなく製造時のCO2排出量も同時に削減しました。2025年9月に販売開始した「キャッシュカイ e-POWER」は、第3世代「e-POWER」の採用により、欧州のCセグメントクロスオーバー市場において最高水準の燃費を実現し、ライフサイクルCO2排出量を削減しました。

「e-POWER」におけるLCA比較

「EV」におけるLCA比較

2010年に世界初の量産電気自動車「日産リーフ」の販売を開始して以来、ラインナップの拡充を進めることで環境負荷低減に取り組んでいます。

2022年発売の「日産アリア」は、EV商品力の更なる向上と環境負荷低減を両立しています。航続距離を伸ばすと同時に、日本市場の同クラスガソリン車対比で、ライフサイクルCO2排出量を約20%削減しました。また、「日産サクラ」は、ライフサイクルCO2を約20%削減しました。コンパクトなボディを維持しながらも、日常のドライブに十分な航続距離を手の届きやすい価格で実現し、電気自動車の更なる普及を促進します。

2025年販売の3代目「日産リーフ」はバッテリー容量を増強しましたが、ライフサイクル全体でのCO2排出量は、日本市場における同クラスのガソリン車と比べ約30%削減しています。

日本で生産する「日産リーフ」「日産アリア」はカーボンニュートラルの実現に貢献する「ニッサン インテリジェント ファクトリー」のコンセプトを導入した栃木工場で生産されます。

ニッサン インテリジェント ファクトリー
https://www.nissan-global.com/JP/INNOVATION/TECHNOLOGY/ARCHIVE/NIF/

「EV」のライフサイクルにおけるLCA比較