e-4ORCE

最終更新:2026年7月

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駆動力を自在にコントロールし、快適性と走行性をさらに向上

e-4ORCEは、前後2つの高出力モーターとブレーキの統合制御により、駆動力を自在にコントロールする電動駆動4輪制御システムです。これまで日産が培ってきた4WD制御技術、シャシー制御技術に、電動化技術が加わることで誕生した革新的な駆動システムで、100%モーターで駆動するEV、e-POWERの走りをさらに高いレベルに引き上げます。
日常走行からワインディング、滑りやすい路面まで、力強くも上質で意のままの走りを提供します。
一部の車種では、後輪の駆動力をより積極的に活用する制御を採用することで、快適性と走行性能をさらに向上させます。

e-4ORCE

技術の働き

状況に合わせて4輪の駆動力を自在に制御し、上質で意のままの走りを提供します。

コーナリング時

時々刻々と変化する走行状況や路面状況に応じ、ドライバーの操作に対応した旋回、加減速を実現するための駆動力を算出し、前後のモーターと左右のブレーキで4輪の駆動力をコントロールします。これにより、日常の走行から滑りやすい路面での走行まで、意のままの走りを実現します。
一部の車種では、コーナリング時に後輪の駆動力配分を高める制御を採用し、積極的にクルマの向きをコーナーの内側に向けることで、後輪駆動車のような気持ちの良いハンドリングを提供します。

減速時

ドライバーがアクセルを戻した際には、前後2つのモーターでバランスよく回生し、減速させます。これにより、前輪のみで回生の場合に発生する車体のピッチング挙動を抑え、フラットで滑らかな減速を実現、同乗者にも快適な乗り心地を提供します。また各輪の滑り度合を常にモニタリングし、滑りやすい路面では回生量を自動的にコントロールします。

発進時

ドライバーのアクセル操作に対して高精度にトルクを制御できるモーターならではの特性を生かし、アクセルを踏み込むと滑らかにタイヤを駆動、滑りやすい雪の坂道でもスムーズで力強い発進を実現します。各輪のわずかなスリップを検出し、スリップが発生した場合には、すばやく駆動力を分散させます。
一部の車種では、発進時に後輪の駆動力配分を高めて、車体のピッチング挙動を抑制する制御を採用しています。これにより、車体がフラットな姿勢のまま、滑らかに加速する乗り味を実現します。

e-4ORCEによるフラットな加速

技術の仕組み

タイヤのグリップ限界は、走行状況や路面状況により、時々刻々と変化し、また各輪でも異なります。
e-4ORCEはタイヤのわずかな滑りを検出し、グリップ限界を見極めながら走行します。ドライバー操作に応じた旋回、加減速を実現する駆動力を算出し、前後のモーターと左右のブレーキを統合して制御することで、4輪のグリップ力を最大限に生かすよう駆動力をコントロールします。

一部の車種では、コーナリング時に後輪の駆動力配分を高めます。これにより前輪はタイヤのグリップをよりコーナリングフォース(曲がるための力)に使えるようになり、車両姿勢をよりコーナーの内側へ向けることができます。

e4ORCE制御

また発進時にも後輪の駆動力配分を高めることで、前上がりのジオメトリーにしたRRサスリンクが車体を上向きにする力を発生させ(アンチスクワット)、車体後部の沈み込みを抑制します。
従来の機械式4駆が、構造上50:50までしか駆動力配分を変えられないのに対し、前後輪それぞれにモーターを持つ4駆システムは100:0~0:100まで自在に駆動力を変えられるポテンシャルがあります。これにブレーキ制御を組み合わせることで左右の駆動力を変え、4輪の駆動力を高速・高精度にコントロールします。

加速時の姿勢変化を抑制

関連技術

e-4ORCEを応用した月面ローバの駆動力制御技術研究

JAXAと共同研究を行い、過酷な環境の月面におけるローバの走破性向上を目指しています