カラーデザインって、どんな仕事?
クルマのカタチはカーデザイナーが中心となってつくります。そのカタチに、お客さまに“欲しい!”と思っていただける素材を選び、色をつけ、クルマ全体の雰囲気を考えていくことが私たちの大事な仕事です。クルマにはエクステリア(外装)とインテリア(内装)がありますが、それぞれに専門の知識や能力が必要です。
クルマの色はどうやって考えるの?
最近、私が担当したのは「Nissan Hang-Out(ハングアウト)」というコンセプトカーです。自然を愛していて、子どもと一緒に週末や夏休みにキャンプに出かけるのが大好きなお客さまをイメージして、クルマの色を考えました。エクステリアは海でも山でも似合って欲しいと、ブルーグリーンにしました。またインテリアは広々として、明るい雰囲気になるように工夫しています。でも、この色に決まるまでには、とてもたくさんの別の色を試しています。宇宙空間のようなイメージだったり、秘密基地のような雰囲気にしてみたり。こうして多くの人とそのクルマに合う色を考え、最終的にブルーグリーンの外装、明るい雰囲気の内装に決まりました。
どうしてカラーデザイナーに
なろうと思ったの?
手芸をしたり、いろいろな料理をつくったりしてくれる母の姿を小さい頃から見ていて、同じように器用になりたいと思っていました。そんな私を見て、両親が美術大学に進学することを勧めてくれたんです。入学したのが工芸工業デザイン学科で、教授の1人に元自動車メーカーのデザイナーの方がいて、カラーデザイナーという仕事を教えてもらいました。クルマのことはくわしくなかったのですが、“カラーデザイナーはあなたの感性がいかせる仕事だよ”と聞いて、興味を持ったのが最初の出会いでした。
カラーデザイナーになって
よかったと思うのはどんなとき?
日産はグローバル企業なので、カラーデザイナーも世界中にいます。常にコミュニケーションを図りながらその人たちの提案も聞くことができるので、とても刺激を受けます。最近ではリサイクル部品を使うことが価値あるものだというヨーロッパの提案が勉強になりました。そんなふうに世界中から集まる意見を聞きながら、お客さまに自分が考えた色を届けることが、私にとって1番のやりがいです。