研究通信

当ラボの研究に関する情報、提案を不定期に発信するものです。是非お読みください。

歩行者の服装色に関する調査

2022.04.18NEW研究通信#3
歩行者の服装色に関する調査
今回の調査は、「歩行者の服装色」です。交通事故防止のために、歩行者はドライバーからいち早く発見されるように明るい色の服装で外出することが推奨されていますが、現状はどの程度目立つ(または目立たない)服装なのでしょうか?

社会デザイン研究 高齢ドライバー運転行動意識調査「運転マナー&総まとめ編」

2022.03.04NEW研究通信#2の4号
社会デザイン研究 高齢ドライバー運転行動意識調査「運転マナー&総まとめ編」
今回の研究を通し、高齢ドライバーの安全運転・遵法マインド、他者調和性等は比較的高く、運転に自信を持っていることが分かりました。一方で、その自信の裏付けとなるはずの運転スキルが十分備わっているとは限らないことも垣間見えてきました。

社会デザイン研究 高齢ドライバー運転行動意識調査「危険源発見スキル・運転操作スキル編」

2022.02.21研究通信#2の3号
社会デザイン研究 高齢ドライバー運転行動意識調査「危険源発見スキル・運転操作スキル(知識)編」
理解できない道路標識に出会うことが「あまりない」「全くない」人は、87%でした。ところが今回の道路標識の質問の平均正答率は54.1%と決して高いとはいえない結果になりました。「理解しているつもり」になっている人が多いことが推察できます。

もっと見る

ラボの機能

交通安全未来創造ラボは、研究機能と社会実装機能の2つがあります。

  • 研究機能
  • 社会実装機能

研究機能高齢ドライバーや幼児・児童の交通事故要因を解明する基礎研究や、その解決方策を産み出す研究などを行っていきます。

現在の研究内容

高齢ドライバーの交通安全

研究フロー

ラボでは、まずは大きな社会問題になっている高齢ドライバーの交通安全から取り組んでいきます。
高齢ドライバーの交通事故削減では、4つのステップで研究活動に取り組みます。

  • STEP1/2 このステップでは、少しでも早く 運動機能や基礎体力の衰えを自覚する仕組み、そして運転寿命を延ばすためのソリューションを開発します。 そのために、交通事故の要因にはどのようなものがあるのかを、その背景から掘り起こして研究していきます。
  • STEP3このステップでは、開発したソリューションを社会に広め、根付かせるためのソーシャル研究を行っていきます。
  • STEP4このステップでは、開発したソリューションの効果検証を行っていきます。 検証結果は、次の取組みに活かしていきます。
STEP1 交通事故要因の究明基礎研究への取組み: 交通事故の要因究明

高齢ドライバーの交通事故要因を様々な角度から、広く、深く、探求していきます。

これまでの研究から、事故に関わる運転能力は、認知や、様々な身体機能が
関連しあっていることが徐々に分かってきました。
この関連性を正しく把握すること、そして、これら認知・身体機能の低下を引き起こす背景要因までさかのぼって探究し、
解決策を提案することが、私たちがチャレンジする課題です。

現在計画している研究テーマ

@身体機能測定、ドライビングシミュレータ、実車走行試験を組み合わせた、高齢ドライバーの運動・運転機能データの収集とその同期解析。2021年は、高齢ドライバーの運転時の視線解析、色彩反応解析を中心に取り組みます。

Aコンピュータグラフィックスを用いて、高齢ドライバーの視認性研究と、その自覚ツール及び交通安全ソリューションの開発。視認性については、最先端の有効視野研究*1に取り組みます。

B生活・服飾文化研究、及び上記@Aの研究成果を使った、高齢ドライバーにも目につきやすい歩行者側での交通安全ソリューションの開発

C新潟大学と日産自動車が共同創案した『ハンドルぐるぐる体操』の効果検証

D研究で開発した自覚ツール、交通安全ソリューションが社会に広まり定着していくためのソーシャルデザイン研究

* 1 有効視野研究
ドライバーが眼を使い、生理的視野(眼科で計測する視野)中心付近に固視点(注視点)を設けている際に、外界から有効に情報を得られる範囲を有効視野と呼びます。その有効視野範囲や視野内の反応時間を評価する仕組みを創る研究。

社会実装機能連携パートナーと共に、研究成果を社会に広め、定着させていく活動を行っていきます。

研究で生まれたもの

高齢者交通安全:ハンドルぐるぐる体操

日産と新潟大学は、2018年に、交通安全未来創造ラボの先駆けとなる交通安全プロジェクト、 「トリトン・セーフティ・イニシアティブ」を立ち上げ、「ハンドルぐるぐる体操」を共同制作しました。 本ラボにおいて、体操の効果評価を行うと共に、積極的に社会実装を推進しています。

ハンドルぐるぐる体操の映像はこちら

社会実装の活動例

メタバース体験会の実施

メタバース*上のバーチャルギャラリー「NISSAN CROSSING」にて、高齢ドライバーの安全走行を促進・啓発するハンドルぐるぐる体操の体験会を実施しました。(2022年3月)
*三次元の仮想空間を使ったVR (Virtual Reality)コミュニケーション技術

ハンドルぐるぐる体操は、高齢ドライバーだけでなく、運転不足になりがちな誰にでも身体機能向上効果が期待できることから、利用者が急拡大しているメタバース上で体験会を実施することで、色々な世代の人々に認知を広げていくことを目的としたものです。

メタバースは距離感を感じさせないコミュニケーションができることから、皆で体操を数回繰り返すうちに、会場全体が強い一体感を感じるほどに盛り上がることができました。多くの参加者から、楽しかった、よい運動になった、またやりたいなどの声をいただきました。イベントの後には、SNSでも体操を広めるコメントが多く寄せられました。

また、メタバース上のインフルエンサーが様々なワールドで「ハンドルぐるぐる体操」を実施するYouTube動画も公開中です。是非ご覧下さい。

メタバースの体操映像はこちら

全国オンライン体験会の実施

ハンドルぐるぐる体操を全国に広めるため、全国オンライン体験会を開催しました。(2022年10月)
 体験会には、山形、新潟、横浜、室戸、香川、福岡など14地域から37名が参加しました。アカデミアからも5大学の先生と学生が参加し、子供から高齢者まで幅広い層が集まり、世代を通した楽しい交流を行うことができました。

このイベントでは、運転に関わる筋力やバランス力への影響が想定される最大2歩幅を、体操の前後に各自が計測しました*。体操後には全参加者が、数センチ以上向上しました。

参加者からは、低年齢にも親しみやすいハンドルを使用するため3世代でやっていきたい(親子参加者)、高齢者施設のレクリエーションに体操を取り入れたい(介護士の方)、高齢者教室に組み入れたい(交通安全ボランティアの方)、子供園でも広めたい(保育士の方)、など非常に好評でした。

*ハンドルぐるぐる体操は、新潟大学による効果検証の結果、座った姿勢で前にかがむ前屈測定(長座体前屈)や、大きく前に歩幅を進める最大二歩幅測定において向上が見られました。適正な運転姿勢を保ち、左右確認やペダル操作に必要な体の柔軟性を測る長座体前屈や、筋力やバランス力を評価する最大二歩幅は、日常生活での自立度や転倒リスクを反映する指標となります。

ハンドルぐるぐる体操の効果検証結果について(PDF:265KB)