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活動レポート
第22回ニッサン童話と絵本のグランプリ 入賞作品決定及び表彰式開催 (2006/03/19)
大賞の佐藤さん、千葉さんほか入賞者20名が受賞
主催者インタビュー 小松 聡子 さん

<プロフィール>
日本全国および世界から子供向けの書籍・雑誌を収集し、研究している大阪国際児童文学館の主任専門員。児童文学の研究をしながら、全国から寄せられる、絵本に関するさまざまな問い合わせに対応。また、「ニッサン童話と絵本のグランプリ」主催者側の担当として、グランプリの準備・運営に携わっている。


スタート以来の支援が、優れた作品を生み出す土壌に
Q:

「ニッサン童話と絵本のグランプリ」は、どれぐらい前から担当されているのですか?

A:

私が館に勤めるようになってからですから、もう10年になります。


Q:

グランプリの準備や運営について、どんなお仕事なのかご説明いただけますか。

A:

毎年10月半ばが応募作の締め切りなので、この時点でまずは予備審査を行います。審査員の先生方や当館の研究員といっしょに、何千通も寄せられた応募作のなかから、本審査に残す作品を選びます。これは大変な作業で、それぞれが3泊4日、ホテルの一室にこもって一心不乱に作品を読み続けます。
そして12月頃に本審査を行い、最終的な入賞作を選びます。このとき、選んだ作品の作者が本当に応募資格があるかどうかという確認も行います。過去に大賞をもらっている人や、プロの作家は応募できないので。
さらに、2月か3月頃に表彰式がありますので、その開催準備をします。主催者側の担当としては、私を含め2名でやっておりますので、グランプリの時期はとても忙しいんですよ。

Q:

このグランプリの特徴はどんなことですか?

A:

応募者にとっては「大賞作品を出版する」という点が大きな魅力になっているようです。これをきっかけにプロの作家となる方も多いので、「プロ作家への登竜門」的な位置づけにもなっているのでしょうか。
また、よりよい作品や作家を生み出していくということが、このグランプリの一番の目的です。ですから、応募者がさらにステップアップできるような仕組みもつくっています。今年で7回目になる創作セミナーもその一つで、入賞者のなかで希望する人に、選考委員からのアドバイスを行っています。応募者のリピーター率が高いのも、こうしたことが励みになっているからだと思います。

Q:

協賛者として、日産自動車はどのような存在ですか?

A:

1984年のスタート以来、ずっと全面的にバックアップしていただいています。この22年の間には、企業としてさまざまな時期を乗り越えてこられたと思うのですが、変わらず援助いただいたことを本当に嬉しく思っております。
また、スポンサーというだけでなく、優れた作品や作家を生み出すためにさまざまなご提案をいただける点もありがたく思っております。大賞作が出版され、さらに全国の図書館や幼稚園に寄贈されるのも、応募者にとって大きな励みになっておりますし、セミナー開催のアイディアも日産自動車様からご提案いただいたことなんです。これらのことが、よい作品や作家を育てるための豊かな土壌をつくっているのではないでしょうか。

Q:

グランプリがスタートしてから現在まで、応募作について変化はありましたか?

A:

童話というものは社会の動きをよく反映しますから、作品の傾向は常に変化しています。ただ、一つだけ変わらないのが、応募者の「書きたい、表現したい」という気持ちです。何千通もの応募作品にはそれぞれ、応募した方の熱い思いが込められています。たとえ入賞しなかったとしても、きっと、作品を書くことで何かを得てくださっているはずです。自分の内面にあるものを、作品として表現したことに大きな意味があるのです。

Q:

「ニッサン童話と絵本のグランプリ」ご担当として、一番大切にしていることは?

A:

しっかりと審査を行うことです。応募作に込められた思いを受け止めながら、かつ、公平に、優れたものを審査することが重要です。今回入賞できなかったとしても、「また応募したい」と思ってもらえるような審査を心がけています。








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