「第31回 日産 童話と絵本のグランプリ」表彰式を開催

大賞受賞者インタビュー<絵本の部> たなか やすひろ さん


46歳 アルバイト 東京都荒川区

【受賞のことば】
最初に電話で受賞の連絡をうけた後、実は何かの聞き間違いだったんじゃないかと不安に駆られ、後日、書面での案内が届くまで、この件を親しい友人にも話せずにいました。(笑)
私の作品が過去の優れた受賞作と並ぶことが出来るなんて光栄です。本当にありがとうございました。

Q:影響を受けた作品はありますか
A:一つだけ挙げるなら、バージニア・リー・バートン『せいめいのれきし』です。地球が出来てから先史時代までのイラストが魅力的であると同時にどこか恐ろしく、自分の原体験の一つになった作品です。
Q:好きな作家はだれですか
A:はた こうしろうさん。絵がリズム感、躍動感にあふれていて、本当に気持ちがいいです。ディヴィッド・ウィーズナーさんの緻密な描写にも惹かれます。
Q:絵本を創るようになったきっかけを教えてください
A:10年ほど前、A・A・ミルンの『くまのプーさん』、『プー横丁にたった家』を読み、児童文学に興味を持ちました。自分には小説は書けないので絵本なら描けるのではないか? と思ったのがきかっけです。
Q:絵本を創作するうえで気をつけていることはありますか
A:自分の作品がちゃんと「絵本」になっているのか?(絵本としての最低限の体裁を整えているのか?)描いてる間はそんなことばかり考えてます。
Q:応募されたきっかけを教えてください
A:インターネットで同賞を知り、応募して見ようと思いました。今回で3回目の応募です。
Q:今回の作品は、どういったところから着想されましたか
A:自分も子どもの頃、作中の少年と同じように、まだ通ったことのない道の先の風景をあれこれ空想して遊んでいた事や、その他諸々の子ども時代の経験をつなぎ合わせて話を作りました。
Q:今回の作品でお使いになった画材や技法を教えてください
A:アイボリーケント紙にアクリルガッシュで描いています。
Q:今回の作品を通して子どもたちに伝えたいことはありますか
A:子どもの頃、それまで家から500mくらいだった行動半径が1km、2km…と広がっていった時の、ワクワクした気持ちを共有してもらえれば、と思っています。
Q:今回の作品で苦労された部分はどこですか
A:主人公の少年のとった行動が10歳くらいの男の子に実際に可能か、モデルになった東京の荒川、隅田川の土手沿いを行ったり来たりしました。
Q:今後、どういった作品を作っていきたいですか
A:エルジェの「タンタンの冒険」のような、絵本的な内容と絵柄で、吹き出しとコマ割りを使った漫画の形式の作品を描いてみたいです。

ページトップへ