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活動レポート
第22回ニッサン童話と絵本のグランプリ 入賞作品決定及び表彰式開催 (2006/03/19)
大賞の佐藤さん、千葉さんほか入賞者20名が受賞
大賞受賞者インタビュー<童話の部> 佐藤 まどか さん

<受賞者のプロフィール>
イタリア共和国在住・プロダクトデザイナー
「ニッサン童話と絵本のグランプリ」への応募は今回が初めて。童話を書き始めたきっかけは、イタリア人のご主人との間に生まれた娘さんに、日本語の童話を読ませてあげたいと思ったことだそう。

<受賞作>
「大切な足ヒレ」

あらすじ:主人公の「僕」は、9歳の誕生日に買ってもらった空色の足ヒレの片方を海水浴で行った静岡の海で無くしてしまう。しかし、足ヒレは地元に住む、片足の不自由な男の子が拾って使っていた。「僕」はその男の子と友達になり、足ヒレの片方をプレゼントする。「来年もいっしょに泳ごう」と約束して、静岡の海を後にする。
受賞者は、童話部門・大賞受賞の佐藤まどかさんと絵本部門・大賞受賞千葉三奈子さんをはじめとする20名。合計2930通の応募のなかから、入賞を勝ち取りました。


障害のある子とも自然にうちとけあえるように
Q:

受賞を知ったときのお気持ちは?

A:

大賞をとるとは夢にも思っていなかったので、本当にびっくりしました。

Q:

このグランプリに応募されたきっかけは?

A:

自分の書いたお話を応募したいと思ったのは今回初めてだったので、インターネットでいろいろ調べてみました。それで「ニッサン童話と絵本のグランプリ」のことを知ったんです。日産自動車という名前もよく知られていますし、何より、受賞作を出版してくれるというところに惹かれて応募を決めました。やはり、出版することに意味があると思いましたので。


Q:

初応募にして大賞を獲得されたのですが、これまでにも童話を書いた経験はおありなのですか?

A:

9歳になる娘がいまして、イタリアに住んでいるので、日本語の絵本や子供用の本が手に入りにくいんですよね。でも、日本は私の故郷ですし、娘の故郷でもあるから、日本語でお話を聞かせてあげたい。それで、私がお話を作ろうと。今思えば、必要にかられて、という感じですね(笑)。今は娘も9歳になり、「今日のお話は面白くない」なんて、批評までするんですよ。お話づくりに関しては娘に鍛えられましたね(笑)。

Q:

今回の作品で、どんなことを子供たちに伝えたいと思いましたか?

A:

イタリアの学校では、障害のある子供もいっしょのクラスで授業を受けます。だから子供たちにとっては、いろいろな個性の人がいるということは自然なことなんです。でも日本は事情が違いますから、子供たちの間でも「障害のある子は特別な子」というふうに感じがちだと思います。そういった区別を心の中からなくしてほしい。私のお話を読んでもらうことが、そのきっかけになればいいなと考えています。

Q:

作品を書くにあたって、一番苦労されたところは?

A:

お話を作るまでは早かったんです。苦労したのは地元の子のしゃべる言葉を方言にしたところですね。最初は全部標準語で書いていたのですが、娘と話し合って、「違う土地の子なのに、同じ言葉をしゃべっているのはおかしいよね」ということになりました。イタリアも、地方によって言葉に特色があって、車で1時間ぐらいの距離の土地なのに、まったく違う言葉をしゃべっているということはよくあるので。だから、インターネットで伊豆の方言を調べて、地元の子のしゃべる言葉を伊豆の言葉に変えていきました。この作業に2週間ぐらいかかりましたね。

Q:

日頃のアイディアの源泉はどんなところにありますか?

A:

電車の中、バスの中、ごく普段の生活で、「聞き耳」を立てていることですね。皆さんいろいろな面白いことを話題にしていますから、創作のヒントになりますよ。

Q:

童話や絵本に関して、今後はどのように活動されたいですか?

A:

今回の作品が「出版」として形になりましたので、本当に励みになりました。これからも童話などをたくさん出版できればなと考えております。とくに、日本の子供たちにイタリアのことを伝えられるようなお話を書きたいと思います。







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