第33回 日産 童話と絵本のグランプリ大賞受賞者インタビュー

大賞受賞者インタビュー<絵本の部> ミフサマワカシヨ さん


59歳 小学校 図工教員 奈良県奈良市

【受賞のことば】
受賞の連絡を受けた時は、本当に自分なのか信じられず何度も聞き返すほど驚き、そして大喜びしました。絵本制作で大切にしている、子供に何かを伝えたいという気持ちは強いものの独学で描いている私には、とても難しい事でした。今後この受賞を機により良い作品を制作していきたいと思います。コンクールの関係者の皆様方に心から感謝いたします。

Q:影響を受けた作品は?
A:エリック・カールの『はらぺこあおむし』は、楽しく鮮やかな色彩感覚で表現されていて、日々の食べ物と虫の成長をうまく物語としてまとめられた、素晴らしい作品です。
Q:好きな作家は?
A:加古里子。何とも言えないほのぼのとした日常の情景表現が心温まります。
スズキコージ。色と色とが混ざり合って、ぶつかって不思議な色のエネルギーが魅力的です。
Q:絵本を創るようになったきっかけを教えてください
A:図書館などで、子供たちがキラキラした目をして、一生懸命絵本に夢中になっている姿を見た時に、私も創りたいと感じました。
Q:絵本を創作するうえで気をつけていることはなんですか?
A:自分が伝えたい事が、しっかり作品に表現できているか。
Q:今回の作品は、どういったところから着想されましたか?
A:心理学を少し学んでいると、子供を抱きしめることは、心理的に良い効果があるという事例より、言葉の要らないコミュニケーションとして、とても大切ではないかということから着想しました。
Q:今回の作品を通して子どもたちに伝えたいことは何ですか?
A:誰もが経験する、思い入れがあり愛着のある物を抱きしめるという感触や心地よさに共感してもらい、その大切さを伝えたいです。
Q:特にお気に入りの場面はどこですか?
A:最後に主人公がお母さんに抱きしめられて、抱きしめられる側も、抱きしめている側にも愛情表現ができたと思います。
Q:今回の作品で苦労された部分はどこですか?
A:色々な物を抱きしめる、その抱きしめ方の表現に苦労しました。
Q:普段の生活のなかで創作のために心掛けていることはありますか?
A:普段の生活でも、作品のヒントとなる風景や場面はたくさんあります。そんな時にはすぐにメモやスケッチをするようにしています。
Q:今後、どういった作品を作っていきたいですか?
A:今後も子供たちにしっかり大切な事を伝えられる作品を作っていきたいと思います。

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