「第31回 日産 童話と絵本のグランプリ」表彰式を開催

大賞受賞者インタビュー<絵本の部> 横須賀 香 さん


40歳 絵画講師 埼玉県桶川市

【受賞のことば】
絵本作家を目指して制作する時間は、心の底から没頭できる豊かなものであると同時に、果たしてこんな作風で良いのだろうかと不安に押し潰されそうになる日々でもありました。そんな中でこの様な賞を頂き、本当に有り難く今後の大きな励みとなりました。コンクール関係者の皆様と、いつも支えてくれた主人と息子達に心から感謝したいと思います。

Q:影響を受けた作品はありますか
A:幼い頃は『シンデレラ』(安野光雅)の絵の美しさと遊び心に惹かれました。自分で絵本制作を志してからは『おおきなきがほしい』(文・佐藤さとる 絵・村上勉)の作品に広がる、子どもの夢の世界観に圧倒されました。
Q:好きな画家はだれですか
A:レオナルド・クレモニーニ。色彩と構成に加え、子どもの表情などの独特の叙情性。ゴットフリード・ザルツマン。重厚なマチエルと構成。イワン・ガンチェフ。絵本の中で、一枚の絵としての完成度と密度。
Q:絵本を創るようになったきっかけを 教えてください
A:以前は一枚単独の絵を制作してきましたが、複数の絵を用いて物語性のある一つの世界を作れる『絵本』という形式に興味を持ちました。
Q:絵本を創作するうえで気をつけていることはありますか
A:メッセージの軸と絵柄との関係が適切かどうか気をつけました。
Q:今回の作品は、どういったところから着想されましたか
A:子どもの頃に箱庭の様なものを作って遊んだ時の、楽しかった記憶から着想しました。
Q:今回の作品を通して子どもたちに伝えたいことはありますか
A:「誰かを心の底から思いやって行動すれば、たとえ思い通りの結果にならなくても何かを生み出すことがある。前へ進もう」と伝えたいです。
Q:特にお気に入りのシーンや文章はどこですか
A:巨大扇風機の上でラッパを吹く場面。今回の中では最も勢いが出せたような気がします。
Q:今回の作品で苦労された部分はどこですか
A:各場面の構成と絵の具の発色です。
Q:普段の生活のなかで創作のために心掛けていることはありますか
A:日常の中で、息子たちの些細な言動に気を留めるよう心掛けています。
Q:今後、どういった作品を作っていきたいですか
A:さまざまな方に長く読み継がれる作品を作りたいです。

ページトップへ