「第30回 日産 童話と絵本のグランプリ」表彰式を開催

童話なかじま ゆうきさん、絵本ながやま ただしさんが大賞を受賞


第30回受賞者のみなさん

「第30回 日産 童話と絵本のグランプリ」の表彰式は、2014年3月9日(日)に、神奈川県横浜市の日産自動車グローバル本社において行われました。
今回の募集では、童話の部2,321編、絵本の部481編、合計2,802編の作品が寄せられ、その中から、38編の作品が入賞の栄誉に輝きました。
童話の部大賞にはなかじま ゆうきさんの作品『カエルと王かん』が、絵本の部大賞にはながやま ただしさんの作品『木(きぃ)ちゃん』が選ばれました。


(一財)大阪国際児童文学振興財団 三宅興子理事長


日産自動車(株)志賀俊之副会長

表彰式では、主催者である(一財)大阪国際児童文学振興財団 三宅興子理事長、協賛者の日産自動車(株)志賀俊之副会長が挨拶。併せて第30回という節目に際しての想いを語りました。

続いて行われた審査の講評では、まず童話の審査員を務める童話作家・あまん きみこ氏が「今回は絵がくっきり見える作品が多かったように思います」とし、個々の入賞作品に対する講評を述べました。同じく童話の審査員である(公財)東京子ども図書館の松岡享子理事長は「子どもの姿をそのまま描くだけでは児童文学として十分ではありません。子どもたちは本を読むことで“人はこう感じて、こう行動するのだ”ということを学びます。その役割を認識し、人のあるべき姿を学べる作品であって欲しい」と語りかけました。

絵本の審査員を務める絵本作家の篠崎三朗氏は「絵本は文章が入って完成するものです。絵の段階では『間抜け』に見えるくらいがちょうど良い」とアドバイスしました。同じく絵本作家の杉田豊氏は「肩に力が入っているうちはまだまだ。力を抜くのは難しいと思いますが、描き続けることで乗り越えてください」と激励しました。最後は三宅興子理事長の総評で締めくくられました。
贈賞に続き、大賞を受賞したなかじまさん、ながやまさんが、受賞に対する素直な喜びと作品への思いを語り、会場は祝福の拍手に包まれました。


童話の部 大賞を受賞した なかじまゆうきさん


絵本の部 大賞を受賞した ながやまただしさん



スライド上映と朗読

表彰式の最後には、童話の部大賞『カエルと王かん』の朗読、絵本の部大賞『木(きぃ)ちゃん』のスライド上映と朗読が披露され、会場に列席の方々は、約10カ月後の出版よりひと足早く作品世界を楽しみました。
その後は、受賞者を囲んでステージ上で記念撮影。喜びに満ちた雰囲気の中、表彰式は閉幕しました。
会場を移して催された懇親会では、主催者、審査員、今回の受賞者、歴代の受賞者が集い、受賞者を祝福するとともに、交流を深める場となりました。
懇親会ではまた、2013年12月に出版したばかりの第29回グランプリ受賞作品の贈呈式も行われ、神奈川県立図書館の平野館長ならびに(公財)横浜市幼稚園協会の木元会長に絵本が手渡されました。


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