大賞の増井さん、H@Lさんほか38名が受賞 |
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大賞受賞者インタビュー<童話の部> 増井 邦恵さん |
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<プロフィール> |
<受賞作>
「春になったら開けてください」
あらすじ
ぼくのお母さんは懸賞に応募するのが趣味。ある日届いた箱の中には、大きな缶と「春になったら開けてください」と書かれた紙が入っていた。ぼくは中身が知りたくて、家族みんなに「春って、いつなの?」と聞いて回る。そして、ぼくが缶のことなど忘れてしまった3月の日曜日。ポカポカ陽気の中で、お母さんは応募した懸賞の内容を思い出す。お父さんが缶をとり上げて開いてみると・・・。
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家族のほのぼのとした日常を書いていきたい |
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Q: | 童話を書いてみようと思ったきっかけは? |
A: | 地域のお母さんたちと「えぷろん」という人形劇団で活動して、22年になります。幼稚園や保育所を回り、たくさんの子供たちと触れ合い、台本を手がけたこともありました。そんな経験から、お話を考えたり、想像を膨らませていくことに興味を持つようになり、「私も書いてみたい」という思いが芽生えてきたんです。 |
Q: | グランプリに応募したきっかけは? |
A: | 人形劇団の活動を通じて、グランプリの存在は以前から知っていました。ですから、自分で書くにあたっては、モチベーションを高めるためにも、まずグランプリに応募することを目標にしたんです。3年前に思い切って書きはじめたので、今回は3回目の応募でした。 |
Q: | 作品の着想はどこから? |
A: | そもそものきっかけは、昨年の春にてんとう虫を見つけたことでした。最近はあまり見かけなかったので、ちょこちょこ歩く姿に見とれてしまい、そんなみずみずしい「春を待つ気持ち」を書いてみたい、と思ったんです。その他の部分も、何気ない毎日の暮らしや、家族との会話の中からヒントを得たことばかりですね。 |
Q: | 作品を書く上で心がけたことは? |
A: | 基本的なことで間違いがあってはいけないと思い、てんとう虫の生態は図書館で調べました。てんとう虫は木屑や枯れ葉の中で冬眠し、春の訪れとともに一気に飛び立つそうなので、ラストのイメージにぴったり。ただし、現実的に考えると缶に穴を開けた方がいいと思いますが、そのあたりの表現は割愛させていただきました。 |
Q: | この作品の中で伝えたかったことは? |
A: | 特別なことは何もない、あたたかな家族の日常です。家族のほのぼのとした会話から、春が来ることへの期待感などを感じていただければ、と思います。 |
Q: | 今後の抱負をお聞かせください |
A: | いつか自分の本が出せたらいいな、という夢がかなってしまったので、これから先のことはまだわかりません。書き続けることは大変だと思いますが「書きたい」という気持ちは持ち続けたいですね。心を柔らかくして、いろんなことに興味を持って、たくさんの人と触れ合って。そこから次のステップが見えてくると思います。 |