CD at last epoch of proposed modelTable 3 Errors of loss functions in velocity vectors, pressure and Fig.7 Histogram of mean absolute error in x-component of velocity vector on test casesFig.8 Histogram of mean absolute error in pressure on test Fig.9 Comparison of pressure between CFD and proposed casesmodel in central cross-sectionまた、距離関数およびCFD結果は有次元の情報となるため、本研究では学習、テストに使用する前に正規化を行った。学習に使用した計算リソースはNVIDIA社のDGX-1(1GPU)であり、機械学習関係のライブラリはTensorfl ow2.0を用いた。流れ場の学習に要した時間は約4日、CD値の学習に要した時間は0.5日程度であった。また、表2に示すEpoch数まで計算することで、流速ベクトル3成分, 圧力およびCD値の最終的な損失関数の値が表3に示す程度まで下がることを確認している。次に、本手法で推定した流れ場について考察する。各テストケースは12万点(100×40×30)の流速ベクトルを有する。この12万点の平均誤差を式(1)に示すMean absolute error(MAE)を用いて評価した。ここで、aiおよびyiは、それぞれCFD結果と提案モデルの推定結果を表している。また、nは格子点数を表しており、今回は12万点となる。流速ベクトルのx方向成分の平均誤差(MAE)を図7に示す。 x方向成分の平均誤差は0.2~1.1m/sであり、車速風の0.6%~3.3%程度の誤差に収まっている。また、yおよびz方向成分の平均誤差はx方向成分の誤差に比べて小さいことを確認している。受賞:第72回 自動車技術会賞 論文賞(2022年) - 機械学習を用いた自動車空力性能を予測するためのサロゲートモデル開発SAE International Journal of Advances and Current Practices in Mobility - VCターボエンジンに対応した図8は、提案モデルで推定した圧力について、流速ベクトルと同様に12万点の平均誤差をMAEで評価し、その結果をヒストグラムで表した図である。圧力の平均誤差は2.0~9.0paであり、車速風に基づいた動圧の0.3~1.3%程度の誤差に収まっている。流速、圧力ともに車型による誤差の傾向に顕著な違いは見られなかった。図9および図10は提案モデルを用いて推定した圧力分布および流速分布をCFD計算結果と比較した図である。ケースAからDはテストケースの代表例であり、各ケースの圧力と流速の誤差は図7、図8に示すとおりである。図9および図10は、いずれのケースも上段は比較対象となるCFDの計算結果であり、下段が提案モデルによる推定結果である。774日産技報 No.88 (2022)3.2 流れ場の検証結果
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