図6 全天候型環境シャシダイナモ 低温日射試験室図7 全天候型環境シャシダイナモ 降雨降雪試験室図8 全天候型環境シャシダイナモ吸音壁全天候型環境シャシダイナモは、4輪のシャシダイナモを備え、低温から高温の温度環境、湿度、日射を再現するとともに、降雨・降雪環境も再現することが可能である。これらの設備は、ICEのようなクルマからの熱影響を吸収できる十分な冷凍能力を備えている。更に、騒音評価を可能にするために、シャシダイナモや風洞設備を低騒音化した。(図8)特集2:電動化に貢献する実験技術 - 5. 電費と快適性の両立を実現する熱マネジメントシステム実験技術更にこの環境試験室には急速充電器も備えたため、高温・低温環境下における走行直後の充電条件の振る舞いや、それに伴う室内快適性への影響、更には電費計測も可能にした。これらの環境シャシダイナモを用いて再現性高く温度環境を再現することで、高温から低温の限界性能、運転モードが複雑に遷移するEV特有の熱マネジメント実験を効率的に実施することを可能にした。電動車の普及は急速に広がっており、それに伴いマーケットも広がりつつある。そのため、EVの熱環境は、性能や信頼性、更にはバッテリーの寿命に対して、とても多くの影響を及ぼすことになる。熱マネジメント技術とそれを支える実験技術により、電気エネルギーを無駄なく使いつつ、熱環境を整えることで快適で信頼性のあるEVを作ることで商品力向上とマーケット拡大へ貢献する。554. まとめ
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