図11 FDVでの実車再現検証実験結果図12 手法適用による開発のフロントローディング化中本 英伸平谷 康治谷合 宏之現結果の比較を示している。破線で示す生の計測結果をログフィット処理を行った実線同士を比較すると3dB以下の差異となっている。同じ実験で他の測定点、および他の方向の振動においても同様の精度が確認された。これにより、PT-VRSでの台上実験で、C/D実験で計測された車両振動を再現できる事が確認できた。これにより、新型車両のPT振動解析を、試作車両が完成する前段階において評価が可能となった。著者特集2:電動化に貢献する実験技術 - 4. 実車を使わずに電動パワートレイン性能を最適化するバーチャル リアル シミュレータ実験技術強化され続ける燃費・排気エミッション規制に対応するために、自動車の電動化が進む中、システムが複雑化しても開発期間を長くさせない、または後工程での不具合による手戻りを減らしたい、これら目的のためにパワートレイン開発においてVRS実験システムを用い、車両の走行状態を模擬し、モデルのリアルタイム性と精度を確保し、熱環境を実車に近づける事で、排気エミッションの評価や車両運転性の評価が台上実験で可能となった。図12に効果のイメージを示すが、従来開発手法では開発後期に大きな工数がかかっていたが、本手法を適用する事でフロントローディング化が可能となり、手戻り防止へも貢献できている。今後、さらなる開発の効率化を行うため、手法開発の継続と、手法の定着を推進していく。524. まとめ
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