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地域社会への貢献の方針・考え方

日産は、自動車メーカーとして魅力ある製品やサービスを世界中の人々に提供することに加えて、その特徴を生かしながらコミュニティの一員として主体的に社会にかかわり貢献することも、企業の重要な使命だと考えます。
企業がさまざまな資源を地域社会に提供し、コミュニティの活性化や課題の解決に積極的に参画することは、企業市民としての責務を果たすというだけではなく、企業活動にとっても有益であり、より良い事業環境や持続的に成長する市場を生み出すことにつながります。
日産は、複雑化する社会課題に対応するため、非営利組織(NGO・NPO)や行政などさまざまなステークホルダーと連携し、相互の強みを生かしながら活動を展開しています。こうした社会貢献活動の方針をグローバルに共有するとともに、国や地域により異なるニーズに対応するため、各国の事業拠点や関連会社による独自の取り組みも行っています。

地域社会への貢献の取り組み

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地域社会への貢献のマネジメント

日産の生産拠点はグローバルに拡大し、事業を推進する上でコミュニティとのさまざまなかかわりが生じています。日産では自社の経営資源を提供してこれらのコミュニティの発展に貢献することは、事業環境の向上や市場の成長にもつながると考え、積極的に社会貢献活動を実施しています。活動に当たっては、日産グローバル本社のサステナビリティ推進部が策定した方針を経営層が決定したうえで実行しています。
現在は、2017年に改訂した方針で新たに定められた「環境」「交通安全」「ダイバーシティ」の3つの重点分野を中心に、それぞれの地域のニーズに応えて、多岐にわたる活動を展開しています。

推進体制

日産の社会貢献活動方針は、日産グローバル本社のサステナビリティ推進部が策定します。グローバル・サステナビリティ・ステアリング・コミッティなどで議論・決定された方針はグローバルに共有され、各国・地域の活動もこの方針に沿って実行されます。

社会貢献プログラムの活性化に向けた3つの重点分野

重点分野「環境」

日産は、環境理念「人とクルマと自然の共生」を掲げ、環境負荷削減に意欲的に取り組んでいます。社会貢献活動においても「環境」への取り組みが重要であると考え、地球環境問題への理解を深める教育プログラムの実施など低炭素社会の実現に向けたさまざまな活動に取り組んでいます。
2017年より、国際的な環境保全団体とのパートナーシップを強化。環境NGOコンサベーション・インターナショナルとの協働によりインドネシアで森林保全プログラムを実施したほか、環境保全団体のWWFジャパンと連携し、気候変動分野での教育・啓発活動に取り組んでいます。

重点分野「交通安全」

日産は、自動運転技術の搭載をはじめとするクルマそのものの安全性向上はもちろん、ドライバーや歩行者の安全意識を高める啓発活動や、子供や高齢者といった社会的弱者を守る取り組みも実施するなど、交通安全の推進に取り組んでいます。

重点分野「ダイバーシティ(多様性の尊重)」

日産は、ダイバーシティを企業の競争力を高める重要な要素と捉え、経営戦略のひとつに位置づけています。社会貢献活動もこの考えに則り、貧困の削減、社会的・経済的に恵まれない人々への支援、自然災害による被災者への緊急支援などを実施しています。また、国際NGOハビタット・フォー・ヒューマニティとの協働で北米やアジア・オセアニア各国で人道支援活動に取り組んでいるほか、2018年は国際NGOケア・インターナショナル ジャパンとのパートナーシップのもと、タイで行っている教育プログラムの活動地域を拡大しました。

事業を営む地域への貢献

日産は、事業を行う地域の一員として地域社会に積極的にかかわり、地域の方々に、「ここに日産があって良かった」と思われるような良き企業市民でありたいと願っています。地域のイベントに協力するほか、清掃活動など事業所周辺の環境を向上させる活動、自社施設の開放など、さまざまな形で地域貢献活動を行っています。また、従業員もボランティアとして積極的に地域の活動に参加しています。

地域社会への貢献の実績

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2018年度の社会貢献活動の実績

2018年度 グローバル社会貢献支出額: 約17.9億円
社会貢献支出には以下の費用を含む

  • 社会貢献活動費は社会貢献活動を実施するために支出した経費(労務費は除く)
  • 寄付は社会貢献を目的とした現金寄付および非営利組織の年会費などの支出
  • 現物寄付は金額に換算
  • スポンサーシップ・その他は社会貢献を目的とした各種イベントなどのスポンサー費

2018年度 グローバル社会貢献支出額(内訳)

社会貢献
活動費
寄付 現物寄付
(金額換算値)
スポンサーシップ
その他
合計
金額
(百万円)
412 847 270 255 1,785
比率
(%)
23.1 47.5 15.1 14.3 100
自然災害被災地に対する
主な支援
災害名 2018年度実績
平成30年7月豪雨(日本)
  • 日産自動車よりNGOジャパン・プラットフォームに支援金1,000万円を寄付
  • 日産自動車従業員による募金を実施、会社が同額を上乗せして日本赤十字社に寄付
インド南部ケララ州を中心とする豪雨被害(インド)
  • インド日産自動車より州政府の災害支援基金に700万インドルピーを寄付
北海道胆振東部地震(日本)
  • 日産自動車より日本赤十字社に500万円を寄付
  • むかわ町と厚真町および安平町へ「日産リーフ」2台を貸出
  • 500ml飲料水4,000本を提供
スラウェシ島地震(インドネシア)
  • インドネシア日産より10億インドネシアルピアを寄付
スンダ海峡津波(インドネシア)
  • インドネシア日産従業員による募金を実施、会社が10倍の金額を上乗せして寄付

環境

日産の特色を生かした環境出張授業(日本、英国、中国)

日本では、自動車製造業ならではの知識や技術を生かした3種類の体験型教育プログラムを2007年から実施しています。いずれも小学校高学年の児童を対象に、日産従業員が講師となって学校を訪問し行います。
そのひとつである「日産わくわくエコスクール」*は、地球環境問題への理解を深めるとともに、日産の環境への取り組みを紹介し、モデルカーを用いた実験や、「日産リーフ」の試乗などを通じて最新の技術を体験するプログラムです。この受講を通じて、児童が環境問題を身近に捉え、日々の生活における自身の行動を振り返ることを目指しています。
好評につき日本国内での実施回数は年々増加し、2018年度では神奈川県を中心に約2万1,100名の児童が受講。開始以来、同プログラムの日本国内での受講者数は累計で約8万3,000名に上ります(2019年3月末現在)。社内認定制度で資格を得たさまざまな部署の従業員が講師を務めたほか、開発部門を中心に延べ373名の従業員がボランティアとして授業運営をサポートしました。同プログラムでは小学校を訪問して授業を行うほか、栃木、いわき、横浜、追浜、九州の各工場ゲストホールでも講座を実施しています。
海外においては、サンダーランドの英国日産自動車製造会社(NMUK)が、小学生から中高生向けに多岐にわたる教育プログラム「日産スキルズ・ファンデーション」を提供しています。2018年度は、5歳から19歳までの1万2,341名がこのプログラムに参加しました。
また中国では、日産(中国)投資有限公司(NCIC)をはじめとする合弁会社4社が授業を実施しています。2018年度はインターネットを活用して講座の規模を拡大し、14万5,000名以上の児童が受講しました。

世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)との連携(日本)

東京スカイツリータウンで行われた「Earth Hour 2019」イベント
東京スカイツリータウンで行われた「Earth Hour 2019」イベント

日産は、WWFジャパンと協力関係を結び、WWFジャパンによる気候変動プロジェクトの支援を行っています。2019年3月に行われたWWF主催の環境啓発キャンペーン「Earth Hour 2019」に賛同し、世界各国の日産の事業会社が消灯アクションに参加。各国の従業員にも参加を呼びかけ、グローバル規模でのサステナビリティイニシアチブとなりました。さらに日本では、WWFジャパンが東京と横浜で開催したイベントに協賛し、再生可能エネルギーで充電した「日産リーフ」2台を提供。100%再生可能エネルギーで賄ったイベント運営に協力しました。

コンサベーション・インターナショナル(CI)とのパートナーシップ(インドネシア)

CIインドネシアはバリ島における環境問題への理解を深めるため漫画教材を製作
CIインドネシアはバリ島における環境問題への理解を深めるため漫画教材を製作

日産と環境NGOコンサベーション・インターナショナル(CI:Conservation International)は、インドネシア共和国バリ島の都市部に水を供給する重要な水源地でありながら、環境劣化が著しいアグン山周辺において、森林を再生する活動を2017年に開始しました。山間部の森林保全を行うことにより、河川流域および沿岸部の環境改善を目指す包括的なアプローチで、行政や地域コミュニティの住民と連携し保全活動を行っています。また、地域の子供たちを対象とした環境啓発教育も実施しています。

ユニークな環境教育プログラム「アーバン・グリーン・ラボ」(米国)

北米日産会社(NNA)は、テネシー州ナッシュビルのNPO法人アーバン・グリーン・ラボを支援しています。同団体は、子供たちに自分自身の生活に関連づけながら「環境に配慮した持続可能な生活」を考えさせ、学ぶ機会を提供しています。日産の支援に加え、バンダービルト大学内のピーボディ教育大学および環境保護局の協力を得て、アーバン・グリーン・ラボは持続可能な生活と廃棄物削減に関して、テネシー州で初となる州規模のカリキュラムを開発。ナッシュビルの公立学校とメンフィスで授業を導入しています。また、2018年度にはメンフィスの16校で教員グループによる「学習コミュニティ」が立ち上げられ、27名が研修を受けました。アーバン・グリーン・ラボと日産は、コミュニティの健全な発展と貴重な天然資源に対する共通の関心や価値観を抱いており、特別なパートナーシップを結んでいます。毎年、NNAではアーバン・グリーン・ラボと協力して子供向けの楽しいイベント“Kiddovation”を開催。NNA本社でも「モバイル・ラボ」を開催し、従業員の子供たちがサステナブルな暮らし方を学び、家庭でも保護者と実践できるように図っています。

交通安全

国際自動車連盟(FIA)とのパートナーシップ(グローバル)

日産は、国際自動車連盟(FIA)が提唱する交通安全啓発キャンペーン「FIAアクションフォーロードセーフティ」*のオフィシャルサポーターとして、同キャンペーンの一環である安全運転のためのルールをまとめた「FIAゴールデンルール」の周知に協力し、安全運転の大切さを広く呼びかけています。

地域の子供たちの安全を守る「ハローセーフティーキャンペーン」(日本)

事業所周辺地域における交通安全啓発活動の推進に寄与するため、日産は、日本で1972年から実施している交通安全活動「ハローセーフティーキャンペーン」の一環として、1987年より従業員募金を実施しています。2018年度は約110万円の募金が集まりました。会社からの寄付金を加え、地域の交通安全協会や自治体などを通じて、主に各事業所近隣の児童に対し、交通事故防止に役立つ物品を寄贈しました。

後席シートベルトの装着率向上を目指すキャンペーンを開始(インド)

NMIPLが著名なファッションデザイナーと協働し開発した「シートベルトシャツ」
NMIPLが著名なファッションデザイナーと協働し開発した「シートベルトシャツ」

インド日産自動車(NMIPL)は、交通安全を推進するNGOセーブ・ライフ・ファンデーションおよびNGOスクール・ヘルス・アニュアル・レポート・プログラム(SHARP)と協働し、後席シートベルト着用に関する調査をインド国内11都市で初めて実施しました。調査結果を踏まえ、シートベルトの重要性を説き、着用を促進するためのキャンペーンを開始。シートベルト着用による服装の皺や乱れを気にする人が多いというデータから、著名なファッションデザイナーと協働し機能性やデザイン性に優れた「シートベルトシャツ」を開発し、ソーシャルメディアを通じた啓発活動をインド全土で展開しました。また、子供たちへの交通安全教育として、20万名の学童を対象とした教育プログラムを全国の学校で実施していく計画です。

ダイバーシティ<すべての人に平等な機会が与えられる社会へ>

ケア・インターナショナルとの協働による教育プログラム(タイ)

理数系(STEM)教育を通じたリーダーシップ育成事業
理数系(STEM)教育を通じたリーダーシップ育成事業

日産は、タイ王国アユタヤ県およびラヨーン県において、中学・高校生を対象とした教育プロジェクト「理数系(STEM)教育を通じたリーダーシップ育成事業」を2017年から開始しました。地域の学校と協働して行う授業では、リーダーシップやチームワークなど、コミュニティの発展を担うリーダーとして必要な資質を身につけるほか、科学・技術・工学・数学(STEM:Science、Technology、Engineering、Mathematics)の要素も授業内容に取り入れます。授業運営においては、特に女子学生の支援を重視します。2018年度は授業実施校にタイ日産自動車会社(NMT)の事業拠点に近いサムットプラーカーン県の学校を加え、同社の従業員もプログラム運営に積極的に参画しています。

ハビタット・フォー・ヒューマニティとのパートナーシップ(北米)

NNA従業員のボランティアチーム
NNA従業員のボランティアチーム

NNAは、2006年よりNGOハビタット・フォー・ヒューマニティとの協働を継続しています。同団体は、「誰もがきちんとした場所で暮らせる世界」を理念に掲げ、家を建てたり改修したりすることで、地域コミュニティの活性化を図り、人々の希望を築く国際支援団体で、世界約70ヵ国以上で住居建築や自立支援に取り組んでいます。
2018年度にNNAは8家族を支援し、日産の従業員はパートナー家族を支援するため合計1万時間を超えるボランティア活動を実施しました。さらに、トラック4台の寄付や、ソーシャル・メディア・キャンペーン「ホーム・イズ・ザ・キー」を実施しました。開始から3年目に当たるこの年、#HomeIsTheKey がソーシャルメディア上で1回シェアされるごとに5ドル、最高25万ドルを寄付しました。

地域と協働で障がい者スポーツ大会を開催(日本)

2018年12月、「第19回日産カップ追浜チャンピオンシップ 2018(全国車椅子マラソンin横須賀)」*1を地域関係諸団体との協働運営で開催しました。本大会は、2000年に始まった車椅子陸上競技の総合大会で、障がい者スポーツの普及と競技者の技術向上のほか、地域の活性化と「やさしい街づくり」支援を目的としています。追浜工場内のテストコース「GRANDRIVE」と京浜急行追浜駅間の公道を使用したロードレースでは、従業員ボランティアと地域のボランティア662名がコース整理を行うなど、大会運営をサポートしました。また、神奈川県厚木市の日産テクニカルセンター(NTC)と日産先進技術開発センター(NATC)では、清掃活動や地域のイベントへの協力など、さまざまな地域貢献活動に取り組んでいます。その一環として、2012年から視覚障がい者と健常者が一緒に参加できるマラソン大会「日産ふれあいロードレース」*2をスタート。「安全広々コースで思い切り走ろう」をテーマに、NTCの構内を開放して実施しています。2019年3月の第8回大会には、762名のランナーと308名のボランティアが参加しました。

モノづくりの魅力を伝える取り組み(日本、中国、英国など)

日産スキルズ・ファンデーションにより女子生徒のSTEM教育を推進
日産スキルズ・ファンデーションにより女子生徒のSTEM教育を推進

日産は、モノづくりの楽しさや奥深さを将来世代に伝えたいと考え、さまざまな取り組みを行っています。日本では日産従業員が小学校を訪れ、モノづくりの魅力を伝える出張授業「日産モノづくりキャラバン」や「日産デザインわくわくスタジオ」*を実施、両プログラム合わせて年間約2万2,000名の子供たちが受講しています。中国ではNCICをはじめとする事業会社が授業を実施。
「日産モノづくりキャラバン」は英国のサンダーランド工場でも実施しており、学校の授業期間中は週5日でプログラムを実施し、年間4,500名以上の小学生を受け入れています。
また英国では、2014年に日産スキルズ・ファンデーションを設立し、2019年6月までに地域の5万名以上の生徒に、さまざまなプログラムを提供、未来のエンジニアと製造を担う人財の育成を推進しています。例えば、F1ミニチュアカーの製作を通じてSTEMを学ぶ教育プログラム「F1 in Schools」では、機材や資金、知識などを提供して地元チームをサポート。2017年のワールド・ファイナルでは、英国のファイナリストのうち、5チームを日産がサポートしました。また英国で高い評価を受けている教育プログラム「Industrial Cadets」では、13歳から14歳の生徒に製造やエンジニアリングのプロフェッショナルと交流する機会を提供。1,600名以上が参加し、同ファンデーションの中心的な取り組みとなっています。さらに女性のキャリア開発に焦点を当てたプログラム「GIMME(Girls in Monozukuri, Manufacturing and Engineering)」および「GIMME Booster」を通じて、ダイバーシティの浸透にも取り組んでいます。このプログラムでは、女子生徒にキャリアの選択肢を示し、製造やエンジニアリング関連への就職を支援しています。これらの女子生徒向けセッションにはこれまでに1,800名以上が参加し、全プログラムの女子参加率は46%となっています。
その他にも多数の国で、車両やエンジンを大学や専門学校に教材として寄贈し、学生の知識や技術向上に貢献しています。

子供たちや若者への教育支援(中国)

北京での「日産ドリーム・クラスルーム」
北京での「日産ドリーム・クラスルーム」

NCICは、小中学生を支援する教育プログラム「日産ドリーム・クラスルーム」を2013年から実施しています。授業内容と実施地域を徐々に拡大し、現在では環境、モノづくり、デザイン、自動車工学の基礎、日産のディーラー向けの特別プログラムなど、多彩な授業を提供しています。2015年からは中国国内の事業会社計4社で授業を実施しており、年々規模を拡大し、活発に教育支援活動に取り組んでいます。
2018年、NCICは「日産ドリーム・クラスルーム」活動を、日産のディーラー各社、北京自動車博物館や、地元の自動車ショーの協力を通じて、さまざまな機会で提供しており、年末までに14万5,000名の生徒が参加しました。

次世代の科学者やエンジニアを育成(米国)

「ミュージック・シティBEST ロボティク・コンペティション2018」
「ミュージック・シティBEST ロボティク・コンペティション2018」

NNAは米国における教育の取り組みとして、小学校から大学までの学生たちが自動車産業に不可欠なSTEMの4分野に親しむことを奨励するさまざまなプログラムを支援しています。
2つの主力工場があるテネシー州では、全米で開催されるロボット競技大会「BEST*ロボティクス」のナッシュビル大会をサポートしています。同大会では、学生チームが簡易的な建材などの決められたキットを使ってロボットを設計・製作し、3分間で与えられた課題に挑戦します。2018年度は399名の学生が競技に参加。44名の日産従業員がボランティアとして出場チームを指導したり、競技審判を務めたりしました。リアルワールドで生じる技術的な問題を、プロジェクトベース型の大会で解決する体験は、学生の技術理解力を高め、キャリアの方向性を描くための絶好の機会となっています。
また、NNAはテネシー州のリプスコム大学で行われた「リプスコム大学/日産BisonBotロボティク・キャンプ2018」に協賛し運営をサポートしました。2018年6月から7月にかけて州内の5歳から16歳まで129名の生徒がキャンプに集い、年齢に応じたロボット技術を学びました。このキャンプは、多様なバックグラウンドを持つ生徒たちに科学・技術分野のキャリア追求を促すとともに、実際にロボットを設計・製作し、ロボットについて学んでもらうことを目的としています。

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事業を営む地域への貢献

東日本大震災への対応(日本)

福島県広野町と浪江町で従業員によるボランティア活動を実施
広野町と浪江町で実施した復興スタディツアー
広野町と浪江町で実施した復興スタディツアー

日産は、2011年の震災発生直後からさまざまな支援を行う中で、従業員による復興支援活動を継続してきました。2018年度は前年度に続き福島県双葉郡で活動を実施し、複数の事業所から30名の従業員が参加しました。福島県いわき市に拠点を置く「いわきおてんとSUN企業組合」と協力し、広野町で防災緑地の整備作業や手づくりソーラーパネルの製作、オーガニックコットン畑の整備などを行ったほか、浪江町ではスタディツアーを実施。従業員が制作したソーラーパネルを使った街灯は、震災慰霊碑のある町立大平山霊園に設置されています。

被災地の子供たちに笑顔を

被災地の子供たちが笑顔を取り戻すことを目指して2011年に設立した「日産スマイルサポート基金」は従来の遊びや自然体験を中心としたプログラムに加え、フリースクールや居場所づくり事業、地域への理解や愛着を深める学びの場の提供など、年月とともに変化する被災地の課題に即した活動を支援。岩手、宮城、福島の3県それぞれで活動するNPO10団体がプログラムを実施しています。

その他の自然災害への対応

西日本豪雨(平成30年7月豪雨)の被災地を支援(日本)

2018年7月に発生した豪雨により被害を受けた方々に対して、日産は支援金1,000万円をNGOジャパン・プラットフォームに寄付しました。また、従業員に募金を呼びかけ集まった寄付と同額を会社が上乗せして、計約752万円を災害義援金として日本赤十字社に寄付しました。

インド南部ケララ州を中心とする豪雨被害への支援(インド)

2018年8月に発生した豪雨により被害を受けた方々に対して、インド日産自動車(NMIPL)は700万インドルピーをケララ州洪水救援基金に寄付しました。

北海道胆振東部地震の被災地を支援(日本)

2018年9月に発生した地震により被害を受けた方々に対して、日産は義援金として500万円を日本赤十字社に寄付しました。また、むかわ町と厚真町および安平町に「日産リーフ」2台を貸し出したほか、厚真町へ500mlペットボトルの水4,000本を「セイコーマート」を通じて提供しました。

スラウェシ島地震およびスンダ海峡津波の被災地を支援(インドネシア)

インドネシア日産(NMI)は、2018年10月に発生したスラウェシ島地震により被害を受けた方々を支援するため10億インドネシアルピアを寄付しました。さらに、12月にスンダ海峡で発生した津波による被災地への支援として、NMI従業員による募金を実施。集まった金額の10倍をNMIが上乗せして義援金として寄付しました。

財団による支援(米国、オーストラリア、ブラジル)

米国では、社会における「多様性」を促進するための教育活動に対して資金提供を行う「日産ファンデーション」を通じて多くのコミュニティを支援しています。1992年の設立以来、日産ファンデーションは米国全土の120以上のNPOに対して1,000万ドル以上の寄付を行ってきました(2019年3月末現在)。2018年度は、全米の29の団体・機関に対して73万ドルの寄付を行いました。
日産オーストラリア(NMA)は、2016年4月に社会貢献活動を目的とした「日産オーストラリア財団」を設立しました。2017年度より、オーストラリア国内の中小規模の団体に資金提供を行い、活動の拡大を後押しするほか、STEM教育や交通安全教育の推進に取り組んでいます。従業員によるボランティア活動や寄付を推進するための支援制度も導入しました。
また、ブラジル日産(NBA)は2013年に設立した社会貢献活動を目的とした財団「インスティテュート・ニッサン」の活動内容を見直し、従業員のボランティア活動推進プログラムを刷新するなど強化を図りました。

公益財団法人日産財団による教育支援(日本)

公益財団法人日産財団*は「人材育成を通じて、豊かな未来社会の実現を目指します」というビジョンのもと、人財育成事業を行っています。
財団事業の柱のひとつは理科教育助成で、子供たちの論理的あるいは科学的思考能力の向上を目指す小中学校や理科研究会を対象に1件当たり70万円助成し、2年間の教育実践のための教材費などに活用されています。また、助成期間に多大な成果を上げた学校には「理科教育賞」を授与し、助成校相互の研鑽と活性化を図っています。
また、2018年度より、日本国内の小中学校や博物館等の教育施設において、女子児童・生徒の理科への興味関心を顕著に高めた取り組みに対して、「日産財団リカジョ賞」として褒賞を行っています。

オックスフォード日産日本問題研究所による日欧相互理解促進(英国)

1981年、日産の寄付により英国オックスフォード大学内に設立された同研究所*は、欧州における現代日本研究の主要拠点のひとつとして広く知られ、日欧の相互理解の促進に寄与しています。