水資源水資源

水資源の管理に関する方針・考え方水資源の管理に関する方針・考え方

世界的な人口増加や経済発展により、水の需要が増えることが予想されています。また異常気象によって雨の降り方が変化しており、安定した水の供給に対する社会の関心は年々高まっています。
2030年には水の供給が需要に対して40%不足すると言われており、世界経済フォーラムが毎年発行する「グローバルリスク報告書」では、「水危機」「異常気象」など水に関連するリスクが上位に入っています。2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」でも目標の1つに掲げられるとともに、他の目標とも密接に関連しており、水は持続可能な発展において重要な課題となっています。
世界の産業別水消費量は農業が一番多く約70%を占め、次いで工業が約20%、残りが生活用水で約10%となっており、自動車メーカーの水リスクは工業界の中で特に高いという指摘はありません。しかし日産は、持続可能な企業であるためには水資源への依存を減らす必要があると考え、すべての生産拠点で、水質の管理や水使用量の削減に取り組んでいます。

水資源のマネジメント水資源のマネジメント

日産は全生産拠点で、現地の規制よりも厳しい基準値で廃水の水質を管理しています。日本の生産拠点では、廃水処理施設の排出口に水質センサーを取り付け、異常が検知された場合は自動的に敷地外への排水を停止させるシステムを導入して、水質汚濁防止を強化しています。また、RO膜(逆浸透膜)で処理した廃水を生産工程に再利用し、敷地外への排水ゼロを実現している生産拠点もあります。
「NGP2022」では、2022年までにグローバル生産拠点における取水量21%削減することを目標としています。
工場間でのベストプラクティスの共有や設備投資の実施、省エネルギー診断のチームであるNESCO(Nissan Energy Saving Collaboration)を水使用量や廃棄物に発展させた資源版NESCO( (resource)NESCO)の活動の拡大などの取り組みにより、水の使用量を削減していきます。
水資源は地域によって状況が大きく異なるため、世界各地に広がっている生産拠点の水リスクを日産独自の方法で評価しています。水リスクが高いと判断された拠点では、雨水を貯める池の設置、排水のリサイクル率の向上に加えて、工場外からの取水量を削減し、独自の水源を増やす取り組みを優先的に行っていきます。


Aqueduct Water Risk Atlas
「Aqueduct Water Risk Atlas」(世界資源研究所、aqueduct.wri.org)を元に作成
 

水資源に関する実績水資源に関する実績

水使用量の削減水使用量の削減

日産のクルマおよび部品を製造する工場は世界各地に点在しており、いずれも生産に伴い多くの水を使用していることから、すべての生産工場で水使用量の管理・削減への取り組みを進めており、生産台数当たりの水使用量は2022年度までに2010年比で21%削減することを目標としており、2017年度は2010年比で16.2%削減することができました。2017年度は2010年比で16.2%削減することができました。
水使用量削減に向けて、インドのチェンナイ工場やメキシコのアグアスカリエンテス第2工場では雨水利用を目的にため池を整備し、インドのチェンナイ工場、中国の花都工場、日本の追浜工場などでは廃水のリサイクル設備を導入しています。また水使用量削減のためのベストプラクティスをグローバルに展開するなどの取り組みを実施しています。中でもチェンナイ工場の取り組みはインド工業連盟(CII)から優れた水資源管理事例として表彰されました。
このほか日本のグローバル本社では、雨水・雑排水・厨房排水を処理後、トイレの洗浄水および一部植栽への散水に利用するなどして、水使用量削減に努めています。

グローバル生産台数あたりの水使用量
グローバル生産台数あたりの水使用量
水資源に関する実績
 
水資源に関する実績
 

革新的な洗車技術をインドのサービスセンターで導入革新的な洗車技術をインドのサービスセンターで導入

インド日産のサービスセンターでは、2014年から、最新の泡洗車技術を用いた洗車サービスをお客さまに提供しています。
従来の洗車方法では、クルマ1台の洗車に約160リットルの水を使用していましたが、新しいサービスでは水の量は約90リットルに抑えられ、水使用量を45%削減しました。泡洗車を導入してからの3年間で、インドのサービスセンター全体で削減された水の量はおよそ6,100キロリットルで、2万5,000世帯が1日で使う水の量と同じです。
泡洗車サービスは水使用量の削減に加えて、強い化学洗剤を使わないため環境に優しく洗車時間を短縮でき、クルマの光沢が約4割アップするといった利点もあります。

企業活動での取水量企業活動での取水量

2017年度の企業活動における取水量は26,197千m3となり、2016年度より10%の削減となりました。これは生産工場での水削減活動の成果が表れたものです。また、生産工場の取水量は25,782,499m3*でした。



企業活動での取水量
 
 

生産工場における取水量(生産台数当たり)生産工場における取水量(生産台数当たり)

2017年度の車両生産工場における生産台数当たりの取水量は、2010年度に比べ16.2%減少し、目標を達成しました。

 
生産工場における取水量(生産台数当たり)

排水時のクリーン化を徹底排水時のクリーン化を徹底

日産の各工場では、廃水処理の徹底を推進しています。メキシコのアグアスカリエンテス第1・2工場では、廃水処理した水を敷地の緑地維持に活用し、敷地外への排水ゼロを実現しています。日本の工場では、油などが流出するという万が一の場合に備えて、廃水処理施設の排出口に水質センサーを取り付け、水質の異常が検知された場合は自動的に敷地外への排水を停止させるシステムを導入し、水質汚濁防止を強化しています。

排水時のクリーン化を徹底
 

企業活動での排水量(生産台数当たり)企業活動での排水量(生産台数当たり)

2017年度の生産台数当たりの排水量は3.07m3となり、2010年度に比べて15.4%の減少となりました。

企業活動での排水量(生産台数当たり)
 

日本の数値には、海外で組み立てて使用するパワートレインや他の部品の製造を含みます。分母の数はそれぞれの地域で製造された生産台数であるため、数値が高くなることがあります。


地域別:企業活動での排水量(生産台数当たり)