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世界の人口増加と急激な経済発展は、複雑かつ多岐にわたり地球環境に依存している一方で、地球環境そのものに多くのネガティブな影響を与えます。私たちは生物多様性とそれを育む大気・水・土壌といった地球のかけがえのない自然資本を守り、健全な状態で次の世代へ引き継がなければなりません。経済成長と地球環境保全を両立していくために、自動車業界は気候変動やエネルギー問題への対応、大気の質をはじめとする自然資本の保全、鉱物資源の効率的な活用、化学物質管理、資源枯渇への対応、健康影響への対応といった持続可能性に関するさまざまな課題に取り組むとともに、化石燃料依存からの脱却に向けたビジネス構造の変革を推進しています。
日産はグローバルな自動車メーカーとして、自らの企業活動だけではなく、ビジネスパートナーと連携してバリューチェーン全体で直接・間接的に環境に及ぼす影響を把握し、求められる技術やプロセス、社会とのコミュニケーションを通じて、製品がライフサイクルで人と社会に与える影響を最小化していくことに取り組んでいます。エネルギーや資源の使用効率を高め多様性や循環を促進しながら、お客さまに革新的な商品を提供し、日産の環境理念である「人とクルマと自然の共生」を目指していきます。

環境課題に対する日産の認識環境課題に対する日産の認識

環境に対する責任は日産のサステナビリティにおける重要な柱の一つです。日産はグローバルな自動車メーカーとして、自らの企業活動が直接・間接的に環境に及ぼす影響を把握し、最小化していくことに取り組んでいます。これを確実に達成するために環境方針やわれわれのありたい姿を明確に定め、究極のゴールとして「企業活動やクルマのライフサイクル全体での環境負荷や資源利用を、自然が吸収できるレベルに抑えること」を目指し、地球の未来に残すフットプリントをできるだけ小さくする努力を続けてきました。
昨今、環境や社会に関わる課題は深刻さを増しており、2050年には世界の人口が90億人に達すると予測され、社会は貧困や飢餓、エネルギー、気候変動、平和などの課題に直面しています。こうした諸課題の解決を目指して2015年9月に「われわれの世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が国連本部で採択されました。このアジェンダが掲げる17の目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」を達成に向けて、国だけでなく企業の努力にも大きな期待が寄せられています。自動車産業においても、気候変動や資源依存、水資源などの環境影響を軽減する持続可能なモビリティをすべての人にもたらし、社会により大きな価値を提供できるよう、日産はさらに取り組みのレベルを上げ、かつスピードも上げなければならないと認識しています。
日産が取り組む課題とその取り組みレベルは、このような社会的動向やマテリアリティ評価の結果などを踏まえて決定しています。


環境方針環境方針

日産では、コーポレートビジョン「人々の生活を豊かに」の実現に向け、以下の通り「環境方針」を定めています。

日産環境理念 『人とクルマと自然の共生』日産環境理念 『人とクルマと自然の共生』

日産自動車は、環境保全の基本は人間の「やさしさ」の発露にあると考えます。 われわれ一人ひとりが環境に対する正しい認識を深めるとともに、人や社会、自然や地球を思いやる「やさしさ」をクルマづくりや販売などの企業活動全域に活かし、より豊かな社会の発展に貢献します。

究極のゴール:究極のゴール:

事業活動やクルマによって生じる環境への依存と負荷を自然が吸収可能なレベルに抑え、豊かな自然資産を次世代に引き継ぎます。

図:環境方針

われわれのありたい姿:「シンシア・エコイノベーター(Sincere Eco-Innovator)」われわれのありたい姿:「シンシア・エコイノベーター(Sincere Eco-Innovator)」

シンシア(誠実な):環境問題に対し積極的に取り組み、環境負荷を低減する。
エコイノベーター:持続可能なモビリティ社会の発展のために、お客さまに革新的な商品・サービスを提供する。

重要課題に対する包括的な取り組み重要課題に対する包括的な取り組み

グローバルな課題を確実に解決する計画を策定するには、社会の声に耳を傾け、日産に対する期待を深く理解してそれを反映するプロセスが不可欠だと考えています。
日産は中長期環境リスクに関する情報分析を実施し、外部有識者、投資家、NGO/NPOなどの団体、アライアンスパートナーと協議するとともに、自社の潜在的な機会と課題について分析し、「気候変動」「資源依存」「大気品質」「水資源」の4つを、ステークホルダーと日産の双方にとって重要な環境課題と定めました。
4つの環境課題を解決し、新たな価値を創出するために、商品や企業活動のみならず、サプライチェーン全体で取り組みを推進し、さらにNGOと協働した生態系および生物多様性の保全や将来世代とのエンゲージメントにも積極的に取り組みます。

グローバル環境マネジメントのフレームワークグローバル環境マネジメントのフレームワーク

日産はグローバル環境委員会(G-EMC: Global Environmental Management Committee)および地域ごとの環境委員会(EMC)の開催を通じて、ガバナンス向上を推進します。経営層は、定期的にG-EMCや地域EMCにおいて重要な環境リスクの動向や自社の好機を把握し、将来の活動の方向性を策定します。

図:ステークホルダーとの対話


 

中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム 2022(NGP2022)」中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム 2022(NGP2022)」

日産は、環境理念である「人とクルマと自然の共生」を実現するため、中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム(NGP)」を2002年に発表し、取り組みを続けてきました。前計画の「NGP2016」では、環境への依存と影響を自然が吸収できる範囲に抑えるという究極のゴール達成に向けて取り組みを続けてきました。「NGP2016」の4つの重点活動領域、「ゼロ・エミッション車の普及」、「低燃費車の拡大」、「カーボンフットプリントの最少化」、「新たに採掘する天然資源の最少化」の目標はすべて達成しました。
日産は「NGP2016」を「NGP2022」へと進化させ、環境課題に対する取り組みを加速させると同時にビジネス基盤を強化し、社会価値の創出に取り組みます。
新中期環境行動計画「NGP2022」の策定にあたっては、社内で原案を検討し、国際機関やNGOの代表、研究者などの外部有識者8団体からの評価を踏まえてコンセプトを決定し、さらにマテリアリティ評価の結果を見直して、4つの重要課題を選択しました。この4つの重要課題に関連する進捗実績や個別の取り組みについては、毎年開示していきます。