デザインフィロソフィー


日本のDNA

長い歴史の中で、日本人が生み出したクリエーションに改めて目を向けると、そこには自然への畏敬の念、非永続性(無常)への畏敬の念、そして自身の所作が他者に与える影響さえ配慮するという日本人独自の視点や敬意を垣間見ることができます。
それら畏敬の念、きめ細やかな感性は、職人技をもって日本らしい表現とクオリティへ昇華し、他の文化やクリエーションには見られない独特のスタイルを生み出しました。
特に17世紀に江戸時代という「文化の民主化」の時代を経ることで、その感性や表現はより広く人々の中で共有され、非常に繊細・精緻なものから、大胆不敵なものまで、表現はさらに育まれていきました。
今でも日本の日常の暮らしの中で、私たちはそれらを見、かんじることができます、それこそが日本のDNAなのではないでしょうか。
今私たちは更なる多様化、そしてトランスポーテーションにおいては電動化の時代を迎えましたが、日本人の中に流れる独自の気遣いと表現、つまりJ-DNAはそのような時代にフィットしたものだと考えます。
私達日産はこれらJapanese-DNAに、よりユニバーサルでグローバルな新しい解釈を与えました、それこそがNissan Design J-DNAです。
Nissan Design J-DNAは、より良い社会と車を通じた楽しく快適な暮らしをリードする、私達がデザインを進める際の大切なキーアスペクツです。
ブランドデザインのアイデンティティ
Nissan brand
ジオバーニ アローバ
2000年日産デザインアメリカに入社。日欧米のスタジオで”インフィニティエッセンス”や7代目日産”マキシマ”のエクステリアをはじめ様々な車種のデザイン開発に貢献。近年はシニアデザインダイレクターとして “ARIYA”や、“NOTE/NOTE AURA(E13型)”など電動モデルのデザインの多くをまとめ、チームを牽引している。
Q&A
高いクリエイティビティのため毎日欠かさないルーティーンは?
常に空想とアイデアの探求、全体像が分かる形にまとめることのバランスをとること。これによって想像を徐々に現実の形にしていく。
一番好きな言葉は?
トゥランセンド (超越)
バカンスのお気に入りの過ごし方は?
まず家族と一緒に過ごせることが第一。そして気ままに過ごして気づきを得るのも好き。旅をして何かを得ることもあれば、昔の本や映画を改めて見直すことで旅をしたような感覚になることも。

ケン リー
2003年日産デザインアメリカに入社。欧米のスタジオで3代目日産ムラーノ、日産Vモーション2.0コンセプトなど、多くのデザインに携わる。2019年よりシニアデザインダイレクターとして主にLCV・Bセグメント車のデザイン開発を指揮している。
Q&A
一番好きな言葉は?
「最小限の労力で最大限の成果」
注目している世界のムーブメントは?
クールなスニーカーのデザイン。パンデミック以降、アスレジャースタイルのファッションが新たなスタンダードになっていると思う。
「こう見えて実は○○なんです」
少数派だと思うが、ペンタブレットではなくマウスで、グラフィックソフトのパスをカチカチカチ…と引いて絵を描く。

Infiniti brand
中村泰介
1993年入社。いくつかのエクステリアデザインを担当した後、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(英)に留学し、さらに深く自動車デザインを学ぶ。その後日欧のスタジオに在籍し、J11「キャッシュカイ」や「IMxコンセプト」など数々の量産、コンセプトカーのプロジェクトをリード。2019年より現在まで現職。インフィニティブランドのデザイン開発全体をマネージメントしている。
Q&A
デザイナーとしての矜持、座右の銘は?
「素直なデザイン」をすること。
バカンスのお気に入りの過ごし方は?
京都の実家で季節の移ろいを感じること。鴨川のほとりがお気に入り。
「こう見えて実は○○なんです。」
ミニカー好き。部屋が集めたミニカーでいっぱい。家族には1つ買うと2つ手放しなさいと言われる。

デザイン実績

カーデザイン
日産デザインの顔ともいえるコンセプトカーと量産車の近年の開発実績です。ニッサンブランド、インフィニティブランドすべての車を手掛けています。

空間デザイン
モーターショーブースや銀座のギャラリー、パビリオン。車両だけでなくそれを「魅せる場」「体験する場」の創造も我々日産デザインが担っています。

新領域デザイン
数々のロゴマークからNISMOモデルの内外装デザイン、さらには構内バスやワークスレーシングカーのカラーリングまで。これらについてもグローバルな一貫性を持ったデザインを施しています。