2017年度(2017年4月〜2018年3月)に実施した ASR※1(自動車シュレッダーダスト)、エアバッグ類、フロン類の特定3物品の再資源化等の状況を以下にご報告いたします。
当社は2017年度、ASRを97,819トン(457,215台)引き取り、96,055トンの再資源化を実施しました。その結果、ASR再資源化率は 98.2%となりました。
エアバッグ類は1,755,452個(426,458台)を引き取り、回収処理または車上作動※2により再資源化を実施しました。エアバッグ類再資源化率は93.9%となり、法定基準85%を上回りました。またフロン類は112,584kg(447,924台)を引き取り、適正な処理を行いました。
- ※1 ASR : Automobile Shredder Residue (自動車破砕残さ)
- ※2 車両にエアバッグ類を取り付けたままの状態で、展開しリサイクルする方法
「自動車リサイクル法に基づく 2017年度 再資源化等の状況」
1. 対象期間
2017年4月〜2018年3月
2. 基準の遵守状況
項目 | 2017年度 | 2016年度 | 法定基準値 |
シュレッダーダスト 再資源化率 |
98.2% | 98.1% | 2010〜2014年度 50%以上 |
2015年度以降 70%以上 |
|||
エアバッグ類 再資源化率 |
93.9% | 93.5% | 85%以上 |
3. 再資源化等の状況
品目 | 項目 | 2017年度 | 2016年度 | ||
---|---|---|---|---|---|
重量 | 台数 | 重量 | 台数 | ||
シュレッダー ダスト(ASR) |
ASR再資源化量 | 96,054.9[t] ・・・[(2)-(3)]+[(5)-(6)] |
457,215 [台] |
92,230.1[t] ・・・[(2)-(3)]+[(5)-(6)] |
435,929 [台] |
ASR引取り総重量と使用済み自動車総台数 | 97,818.9[t] ・・・(1)+(4) |
94,046.2[t] ・・・(1)+(4) |
|||
ASR引取り重量および使用済み自動車台数 | 92,392.5[t] ・・・(1) |
430,930 [台] |
88,054.4[t] ・・・(1) |
407,266 [台] |
|
ASRリサイクル施設※1への投入ASR重量 | 92,392.5[t] ・・・(2) |
88,054.4[t] ・・・(2) |
|||
ASRリサイクル施設※1で生じた当該ASR由来の廃棄物重量※2 | 1,557.8[t] ・・・(3) |
1,633.2[t] ・・・(3) |
|||
委託全部再資源化※3で全部利用者に引き渡した ASR重量及び廃棄物重量 |
5,426.4[t] ・・・(4) |
26,285 [台] |
5,991.8[t] ・・・(4) |
28,663 [台] |
|
委託全部利用したASR総重量 | 5,426.4[t] ・・・(5) |
5,991.8[t] ・・・(5) |
|||
委託全部利用者で生じた当該使用済み自動車由来の廃棄物重量※4 | 206.2[t] ・・・(6) |
182.9[t] ・・・(6) |
|||
品目 | 項目 | 2017年度 | 2016年度 | ||
個数 | 台数 | 個数 | 台数 | ||
エアバッグ類 | エアバッグ類引取り総個数 | 1,755,452[個] | 426,458[台] | 1,571,334[個] | 393,367[台] |
取外回収個数 | 233,744[個] | 59,182[台] | 202,578[個] | 52,317[台] | |
車上作動個数 | 1,521,708[個] | 356,956[台] | 1,368,756[個] | 329,147[台] | |
一部取外回収台数および一部車上作動台数 | - | 10,320[台] | - | 11,903[台] | |
再資源化施設の引取り重量 | 145,932.7[kg]・・・(7) | 127,557.9[kg]・・・(7) | |||
再資源化重量 | 137,028.1[kg]・・・(8) | 119,306.5[kg]・・・(8) | |||
品目 | 項目 | 2017年度 | 2016年度 | ||
重量 | 台数 | 重量 | 台数 | フロン類 | フロン類引取り総重量 | 112,584.385[kg] | 447,924[台] | 108,005.994[kg] | 413,530[台] |
CFC引取り重量 | 758.947[kg] | 6,760[台] | 916.711[kg] | 5,689[台] | |
HFC引取り重量 | 111,825.438[kg] | 441,164[台] | 107,089.283[kg] | 407,841[台] |
- ※1 ASRリサイクル施設とは
自動車リサイクル法第28条で主務大臣の認定を取得したASR指定引取り場所のうち、施行規則第26条に定める基準に適合した施設(「基準適合施設」)。
また基準適合施設(自動車破砕残渣処理基準適合施設)および各施設の基準適合内容については、下記のART (Automobile shredder residue Recycling promotion Team 自動車破砕残さリサイクル促進チーム)のホームページより公表しておりますので、ご確認ください。 - ※2 ASRをリサイクルすることによって生じるスラグや飛灰等のうち、販売や処理されないで施設に残ったもしくは埋立処分された廃棄物の総重量。
- ※3
委託全部再資源化とは自動車リサイクル法第31条で主務大臣の認定を所得した全部再資源化業務委託先(解体事業者、プレス・せん断処理業者)と委託全部利用者(国内の電炉・転炉等)においてASRを生じさせないで、使用済自動車を再資源化する仕組み。またこの仕組みについては、下記のART (Automobile shredder residue Recycling promotion Team 自動車破砕残さリサイクル促進チーム) のホームページより説明しておりますので、ご参照ください。
- ※4 委託全部利用者で鉄鋼製品を生産する際に生じるスラグや飛灰等のうち、販売や処理されないで施設に残ったもしくは埋立処分された廃棄物の総重量。
- ※5 エアバッグ類の取外回収個数は指定引取場所において引き取った個数。
- ※6 指定引取場所で引き取った後、再資源化施設で引き取ったエアバッグ類の重量。
4. 払渡しを受けた預託金額および再資源化等に要した費用
( 単位: 円 )
ASR | エアバッグ類 | フロン類 | 合計 | ||
---|---|---|---|---|---|
払い渡しを受けた預託金・・・(1) | 3,535,659,709 | 1,169,761,908 | 1,063,811,900 | 5,769,233,517 | |
内 預託金利分 | - | 681,418,777 | |||
再資源化等に要した費用・・・(2) | 3,093,057,919 | 988,007,053 | 795,631,005 | 4,876,695,977 | |
内 社内費用 (人件費) | - | 28,759,236 | |||
内 社内費用 (システム費) | - | 16,478,136 | |||
収支・・・(3)=(1)-(2) | 442,601,790 | 181,754,855 | 268,180,895 | 892,537,540 | |
(参考:再資源化の運営に要したメーカー負担金とメーカーとしてのリサイクル全体収支) | |||||
公益財団法人自動車リサイクル高度化財団法人基金(J-FAR)への拠出・・・(4) | - | 93,000,000 | |||
リサイクル高度化事業実施・・・(5) | - | 367,203,521 | |||
合計・・・(6)=(4)+(5) | - | 460,203,521 | |||
自動車リサイクル促進センターの 運営管理費用・・・(7) |
- | 104,077,116 | |||
ASRリサイクル関連費用・・・(7) | - | 70,137,393 | |||
合計・・・(9)=(7)+(8) | - | 174,214,509 | |||
メーカーとしてのリサイクル全体収支・・・(10)=(3)-(6)-(9) | - | 258,119,510 |
5. ASRの再資源化等の取組み
日産自動車では、ART (Automobile shredder residue Recycling promotion Team 自動車破砕残さリサイクル促進チーム)を結成し、ASRの再資源化等を実施しております。
ARTとしての実績については、下記のARTのホームページより公表しておりますので、ご参照ください。
6. リサイクル高度化実施事業
リサイクル高度化実施事業のアイテムは、下記の通りです。なお、報告資料については、順次掲載致します。
シュレッダーダストの再生利用 | |||
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・ASR回収樹脂からのリサイクルプロセス最適化 | 概要 | 詳細報告書 | |
・ASR回収プラスチックのアップグレードリサイクル技術研究 | 詳細報告書 | ||
・自動車廃プラスチック油化技術の開発 | 詳細報告書 | ||
・リサイクル技術動向調査及び使用済自動車のスクラップ選別の最適フローに関する検討 | 詳細報告書 | ||
・微生物によるPPリサイクル技術の研究 | 詳細報告書 | ||
電動ユニットのリサイクル技術開発 | |||
・駆動用モーター磁石からのレアアース回収技術開発 | 詳細報告書 | ||
・使用済み電気自動車の駆動用モーター解体技術 | 詳細報告書 | ||
・リチウムイオンバッテリー(LiB)の寿命延長技術開発(非破壊寿命診断) | 詳細報告書 | ||
・次世代自動車用電池材料の長寿命化技術調査 | 詳細報告書 | ||
軽量車体のリサイクル技術開発 | |||
・自動車アルミパネル高度選別技術開発 | 詳細報告書 | ||
・アルミスクラップからの自動車向けアルミ板製造プロセスの開発 | |||
高速双ロールキャスト法におけるAl合金の双ロール条件の最適化,及びAl合金成分の最適化に関する研究 | 詳細報告書 | ||
異形双ロールキャスターによるAl合金板の鋳造と評価 | 詳細報告書 | ||
・CFRPのCar to Carリサイクルへ向けた実証 | 詳細報告書 | ||
教育・広告 | |||
・わくわくエコスクール活動(小学生対象)への教材提供 | 3R教育ビデオ | ||
・THE REBORN LIGHT Project | 啓発広告ビデオ |