第42回 東京モーターショー 2011


NISSAN ESFLOW
意のままに走るよろこびとゼロ・エミッション・モビリティの実現


一目でスポーツカーとわかるスタイルのESFLOW(エスフロー)は、ハンドリングも、パフォーマンスも、スポーツカーそのものです。日産リーフで培った最先端の技術を駆使して開発したこのEVコンセプトカーは、従来のスポーツカーで体感できるドライビングの楽しさがそのままのかたちで、未来にももたらされることを意味しています。

環境性能とスポーツ性能の共存を狙ったコンセプトカー
環境に配慮すると、その代わりに何かを犠牲にしなくてはならないと思われがちですが、ESFLOWでは、そんな誤解を払拭しました。未来のゼロ・エミッション・スポーツカーは、意のままに操ることができるというスポーツカーの特徴を持ちながら、環境にも配慮しています。
低く伸びやかなシルエット、重心付近に収まるコンパクトなキャビン、6スポークの大径アルミホイール。ESFLOWは紛れもなくスポーツカーであり、誰もがときめくような艶やかなスタイルを持っています。その開発は日産スポーツカーの伝統を継承しつつも、電気自動車としてゼロから企画・設計を行いました。そのため既存車の内燃機関をモーターやインバーターなどの電気自動車のユニットに置き換えたものとは異なり、日産の先進技術を余すことなく随所に最適なかたちで活用しています。

革新的な数々の先進技術を採用
ESFLOWは既存の技術に基づきつつ、それらを革新的な手法で応用しています。魅力的で、人を振り向かせるような炭素繊維強化プラスチック(CFRP)ボディが、ロールケージやアルミのシャシーを包み込むようなかたちで覆っています。

究極のスポーツEVを目指して開発したパワートレイン
高性能モーターを2基、ミッドシップに搭載し、左右後輪を独立駆動制御することにより、優れた旋回性能とエネルギー回生性能が得られます。
さらに、EVならではの高トルクを生かして、5秒以下で時速100キロまで到達する加速性能を持ち、一回の充電で240km以上(US LA4モード)航続可能です。

スポーツEVとしてレイアウトを最適化
EVのポテンシャルを余すことなく最大限に引き出すために、アルミ合金のシャシーはドライブトレインを中心に設計されています。従来の内燃機関の燃料タンクと違い、EVのリチウムイオン電池は電力の消費に応じてその重量は増減しないため、シャシーの各所に配置された電池により、常に車両の重心が一定に保たれます。つまり、ESFLOWはリチウムイオン電池をボディ内に適正に配置することにより、常に最適な重量配分を実現し、かつ車両の重心位置もドライバーの腰付近にくることで、スポーツカーならではの「ドライバーの意のままに動く」といった走りを可能にしました。
また万が一に備え、シート後方にはロールバーを装備。良好な視界を確保した上で、Aピラーの強度も十分なものとしています。

スポーティなボディにEVらしさもさりげなく表現
ESFLOWの鮮明なボディラインは、スポーツカーとしての可能性を示すだけではなく、電気自動車としてのクリーンなイメージも表現しています。
ブルーLEDは、ボディを切り裂くような革新的なヘッドランプを強調。そのヘッドランプの下にはスマートに格納された充電ポートを備えています。なお、ESFLOWにはAピラーの根本に今までのサイドミラーに代わるとてもコンパクトなリヤビューカメラを採用し、後方視界はもとより良好な周辺視界を確保しています。
6スポークのホイールにはブルーカーボンが含まれており、同様の素材がサイドシルや、ルーフに取り付けられたリップスポイラー、リヤバンパー下部を飾っています。

軽量化を図りつつ快適な室内空間を実現
ESFLOWは設計の全体を通して軽量化を最も重視していますが、そのキャビンはクリーンかつ開放的で、居心地の良い室内空間を実現しました。
通常、インテリアに用いられる素材の中でもっとも重量のある部品は、スチールのシートフレームや厚いシートクッション、さらに電動化された調整機構です。そのスチールフレームは、シートを車体後部のバルクヘッドに組み込んだため、ESFLOWには不要となりました。またバイワイヤ技術の活用により、シート側をボディに固定し、ステアリングやペダル類の位置を動かすことでドライビングポジションをドライバーにとって最適な位置に調整することが可能となりました。
シートはゴールドのレザーと穴の空いたスエードで覆われ、ドアトリムはダークブルーのレザーとスエードで構成されています。放電の際に生じる火花のようなブルーとゴールドのモチーフは、ダッシュボードにも採用。ダッシュボードはシルバーカーボンのトリムで飾られ、4つの多機能LCDディスプレイを装備しています。

EVのスポーツカーをコンセプトとしたESFLOWは、ドライバーの意のままに走るよろこびと、ゼロ・エミッション・モビリティの両立を表現しました。ESFLOWは近未来のモビリティ社会においても、ドライバーのスポーツマインドを刺激し続けます。

以 上