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033

人とクルマが力を合わせる

自動車が誕生するまでは、人間は長距離移動する時には馬を用いていた。人間より用心深い馬と移動することの利点のひとつは、「この状況はあぶない」と教えてくれることだった。最新の自動車も高い判断能力を持っている。

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2014/02/25

自動車が誕生するまでは、人間は長距離移動する時には馬を用いていた。人間より優れた目、鼻、耳を持ち、しかも用心深い馬と移動することの利点のひとつは、「この状況はあぶない」と教えてくれることだった。人間の判断力に馬の判断力が加わることで、単独で移動するよりもより安全になったのだ。
実は、最新の自動車も高い判断能力を持っている。

正確に認識して、正しく判断する
前回は、自動車が周囲の状況を認識するようになっていることをお伝えした。たとえばエマージェンシーブレーキという技術は、前を走る車両との距離を継続的に認識することが基本となる。認識の次の段階が判断であり、この判断の過程が非常に重要となる。
前を走る車両との距離を認識する技術を例にとれば、急激に車間距離が縮まった状況を認識して、衝突する可能性が高いとシステムが判断すると最終的には自動でブレーキがかかる。逆に安全な状態なのに危険だと判断して警報を発したりすると、運転の邪魔になる。
日産が開発した3つの安全技術を例にとりながら、自動車が判断するとはどういうことかをお伝えしたい。
ひとつめは、LDW(車線逸脱防止支援システム)という技術だ。この技術は、まず道路上の白線を検知して、自車両の位置を認識する。そして車両が白線をまたぎそうな場合に、表示と音で注意を促す。
もしここで、ドライバーがウインカーを出したり、大きくステアリングを切って車線変更をすれば、意図的な操作だと判断して警報は発しない。
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人間の視野が120度程度であるのに対して、馬は350度という広い視野を持つ。馬と移動することは、目的地に早く着くだけでなく、安全にもつながった。最新の自動車も、人間を守るべく進化を続けている。
ふたつめは、BSW(後側方車両検知警報)という技術。まず、ルームミラーやドアミラーの死角になりやすい、斜め後ろを走る車両の存在を認識する。ここで、車両がいる側にウインカーを出して車線変更をしようとすると、衝突の危険があると判断して音とインジケーターの点滅などで注意喚起をする。
最後が、踏み間違い衝突防止アシストという技術で、壁など周囲の障害物を認識する。進行方向に障害物がある状態でアクセルペダルを踏み込むと、踏み間違いの恐れがあると判断して表示と音で注意を促しエンジンの出力を制限、急激な発進を避けると共に、障害物に衝突の恐れがあると判断した場合に自動ブレーキを作動させる。
ドライバーの足りない部分を車が補う
もちろん、人間が判断して正しい操作を行うことが、安全運転の大前提である。ただしこのように、ドライバーの判断力に自動車の判断力が加わることで、より安心して運転ができるようになる。
より多くのシーンで安心を得るためには、さまざまな場面で正確に状況を認識して、正しく判断する必要がある。自動車が周囲を認識する技術と、判断する技術は、今後ますます進化を続けるだろう。