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032

クルマは周囲に目を光らせる

コウモリは超音波を出し、対象物からの反射を分析することで正確に距離や位置を把握することができるのだ。同様に、最新の自動車もカメラやソナー、レーダーなどを使って、周囲の状況を検知している。

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2014/02/12

暗闇でエサを見つけるコウモリ
暗闇の中を飛ぶコウモリは、決して樹木や壁にぶつかることはない。またある種の小型のコウモリは、暗闇の中で飛行しながら餌となる小さな昆虫を捕食する。コウモリは超音波を出し、対象物からの反射を分析することで正確に距離や位置を把握することができるのだ。
同様に、最新の自動車も周囲の状況を検知している。ドライバーは目と耳を使い周囲の状況を把握するが、最近は、自動車もカメラやソナー、レーダーなどを使って周囲の状況を認識しているのだ。

常に相手との距離を測っている
では、なぜ自動車は周囲を認識しようとするのか。それは、事故がなるべく起こらないようにするためである。周囲の状況を認識することで、衝突する可能性があるのかを自動車は判断するのだ。そして衝突の可能性に応じて必要な措置をとれば、事故を減らすことができる。
自動車が周囲の状況を認識することを説明するために、衝突の危険を回避する技術を例にあげたい。暗闇の中でもコウモリが壁とぶつからないように、日産が1エマージェンシーブレーキと呼ぶ技術も危険を避けるように作動する。
エマージェンシーブレーキは、前を走る車両との距離を継続的に認識している。したがって、急に車間距離が縮まるような状況が発生すると、衝突の可能性があると判断しドライバーに警報することができる。
この段階でドライバーが気付き、衝突を避ける操作をすることが必要だ。
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コウモリは超音波を発して、その反射を分析することで障害物や餌との距離を測る。最新の自動車も、各種のセンサーを用いて周囲の状況を把握する。
ここで危険回避のための操作が行われず、衝突の危険性があると判断すると、自動的にブレーキがかかる。条件によってはブレーキで衝突を回避することができるし、仮に衝突しても自動ブレーキで速度が下がっていれば被害は軽減される。
エマージェンシーブレーキ以外にも、自動車が周囲の状況を認識することから始まる技術はたくさんある。BSW(後側方車両検知警報)は、ドライバーの死角になりやすい斜め後方を走る車両を認識する技術だし、LDW(車線逸脱警報)は、車線を認識し、意図せずに車が車線を逸脱しそうになったときにドライバーにお知らせする技術だ。ほかに、標識を認識して、進入禁止路へ進入しそうだと警告を発する技術などもある。
さらに安全性がアップ
周囲を認識する技術は進化を続け、直前の車両だけでなく2台前の車両の動きまで把握することができる。なぜ、そんなことが可能になるのか。ハイウェイなどで数台が連なって走行している時に、フロントに備えたセンサーが2台前を走る車両の車間距離や、相対速度を認識するからだ。認識する技術は、目の前だけでなく、さらにその先を見据えているのだ。
たとえば2台前を走る車両が急ブレーキをかけたことを車両が認識してそれをドライバーに伝えると、ドライバーは次の操作に備えることができる。
2PFCW(前方衝突予測警報:プレディクティブフォワードコリジョンワーニング)は、2台前の車両の動きから、ブレーキ操作が必要だと判断すると、警告音やディスプレイ表示でドライバーに注意を促す。ここでドライバーがブレーキ操作の準備に入れば、玉突き事故を未然に防ぐことができる。
周囲を認識する技術が、事故を減らすことがおわかりいただけるだろう。最新の自動車はドライバーを危険に近づけないよう、常に周囲に目を光らせているのだ。