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EVolution EV進化論(第一部)-電気自動車はエンジン車より古い

EVは未来の乗り物だと思われているけれど、その歴史は古い。およそ140年前の1873年、イギリス人のロバート・ダビッドソンは人類初のEVを完成させた。

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2013/04/17

電気自動車はエンジン車より古い
実はEV(電気自動車)のほうがガソリン自動車より先に商品化されていたと聞けば、多くの人が驚くだろう。
EVは未来の乗り物だと思われているけれど、その歴史は古い。およそ140年前の1873年、イギリス人のロバート・ダビッドソンは人類初のEVを完成させた。ちなみに、ガソリン自動車が完成したのは1885年だから、EVのほうが12年早かったことになる。また、EVの販売が始まったのは1891年で、これはガソリン自動車よりも5年早い。EVが初めて時速100kmに達したのは1899年で、これもガソリン自動車より早かった。

バッテリーがカギを握る
こうしたエピソードからもわかるように、19世紀においてはEVとガソリン自動車はほぼ横一線に並んでおり、どちらかといえばEVのほうがリードをしていた。日本でも、第二次大戦直後は石油燃料の枯渇から、タクシーなどにEVが使われていた。後に日産と合併するプリンス自動車が開発した「たま電気自動車」もそのうちの一台だ。

では、なぜ20世紀はEVの時代ではなく、ガソリン自動車の時代となったのだろうか?
それは、当時のEV車両自体に欠陥があったのではなく、エネルギー源である電気を石油(液体)のように持ち運ぶことができなかったからだ。そして、1908年にT型フォードという大量生産モデルが登場したことで、ガソリン自動車の優位が決定的となる。
EVにおけるバッテリーの進化
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日産が1947年に発売した、たま電気自動車は鉛バッテリー(図左)を搭載していた。当時のバッテリーのエネルギー密度(単位体積あたりのエネルギーの総量)は、まだガソリンに比べて桁違いに低く、それでいて価格も高かったという。その後、EV用のバッテリーには、鉛バッテリーやニッケル水素バッテリーと同じ大きさなら容量が大きいリチウムイオンバッテリーへと移行する。日産は1996年に世界で初めてリチウムイオンバッテリーを自動車に積むことに成功する。1999年に発表したハイパーミニには、円筒型のリチウムイオンバッテリー(図真ん中)が搭載されていた。その後もリチウムイオンバッテリーを高性能化、コンパクト化するチャレンジは続けられた。そして2010年に登場した日産リーフには、円筒型バッテリーより小型で高出力、高容量の薄型ラミネート型セル(図右)を採用したリチウムイオンバッテリーが搭載されている。
その後、EVのバッテリーは「たま電気自動車」などで使われていた鉛蓄電池からニッケル水素、リチウムイオンへと進化していくことになる。
日産自動車は、それぞれの電池でEVを作り、評価を行っていた。その経験から、電池は自社開発しなければならないという結論に至った。なぜなら、EV用の電池は、過酷な使用環境や高圧電流の充電・放電といった非常に特殊な使われ方をするからである。そこで、90年代という早いタイミングで、従来の鉛電池やニッケル水素電池に比べて、エネルギー密度が高く、同じサイズであっても、たくさんの電気を蓄えることができるEV用リチウムイオン電池の自社開発に取り組んだ。

そして90年代半ば、日産はリチウムイオンバッテリーを搭載したEVを世界に先駆けて販売することに成功した。EVをいち早く市場に出すことで得たノウハウは、その後の電池開発において大きなアドバンテージとなった。

このアドバンテージを活かして、21世紀に日産リーフが登場する。その後2年で5万台以上が販売され、世界中で受け入れられることになるこのEVは、これまでの課題だった電気を蓄える技術が進化した結果と言える。最初のEVが生まれてから約140年、EVにかかわってきた無数の技術者たちの夢が現実となった。

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