技術紹介

 

最速ルート探索

目的

カーウイングスから取得する最新の交通情報を利用することで、目的地まで最短時間で到着するルートを案内し、高精度な到着予想時刻を提供します。

特長


交通情報利用イメージ

最速ルート探索は、自車位置と目的地の間を距離に応じて3分割し、そのエリアごとに最も正確な交通情報を利用してルートを探索します。エリア毎に利用する交通情報は以下のとおりです。
自車位置付近の近距離エリアにはリアルタイム交通情報であるVICS情報とVICSが提供されていない道路にはプローブ交通情報を、中距離エリアには通過時刻の交通状況をVICS情報をもとにリアルタイムに予測した予測交通情報を、遠距離エリアには日常的な交通状況を統計処理した統計交通情報を利用します。これらの交通情報を組み合わせてルートを探索します。

各交通情報の特長は以下のとおりです。

プローブ交通情報


プローブ交通情報の仕組み

プローブ交通情報とは、カーウイングス会員が実際に走行した位置や車速などの情報(以下プローブ情報)を用いて日産自動車が独自に作成した交通情報です。プローブ交通情報の作成は以下の手順で行います。

  1. 車両はプローブ情報をナビゲーションに蓄積する。
  2. 蓄積されたプローブ情報は最速ルート探索や交通情報取得時に、プローブセンターに送信される。
  3. プローブセンターは各車両からのプローブ情報をもとにプローブ交通情報を作成する。

プローブ交通情報は、車両の走行情報から作成するため、車両が走行していない道路は交通情報を作成することができず、交通情報が部分的になり網羅性に欠けます。これを補うため、プローブセンターにリアルタイム推定補完技術* を世界で初めて採用しました。リアルタイム推定補完技術は、複数の道路の交通状況の相関性を分析し、例えば、「A道路の渋滞が△km程度のときは、B道路の渋滞は○km程度」というように、渋滞パターンをあらかじめ作成します。この渋滞パターンとその時に収集できているプローブ情報から作成したプローブ交通情報を比較し、情報を収集できていない道路の交通状況を推定する技術です。

  • * リアルタイム推定補完技術は株式会社日立製作所の開発によるものです。


リアルタイム推定補完の処理イメージ

予測交通情報

予測交通情報* とは、約2時間先までの未来の交通状況を予測した情報です。予測交通情報では、例えば、「現在A交差点付近で△km渋滞が発生しているが、この渋滞は解消してきているので、車両が通過する□分後は○km程度になる見込みである」など今後の交通状況の変動を予測します。予測には独自のロジックを用い、過去のデータから渋滞の伝播特性や変化パターンをモデル化し、その予測モデルにリアルタイムのVICS情報を適用することで高い予測精度を実現しています。これにより、事故などの突発事象が発生した場合でもその後の渋滞予測が可能になります。

  • * 予測交通情報の技術は株式会社日立製作所の開発によるものです。


予測交通情報の概念図

統計交通情報

統計交通情報* とは、過去のVICS情報を蓄積・統計処理し、曜日や時間帯別に渋滞傾向を抽出した交通情報です。VICS情報が存在しない道路については、周辺のVICS情報から推定して補完を行い、ルート探索の対象となる全ての道路の統計交通情報データを作成しています。

  • * 統計交通情報は株式会社ザナヴィ・インフォマティクスの協力のもとに開発しました。


統計交通情報対象道路

システム構成


最速ルート探索システム構成

効果

このシステムにより、より早く正確な最速ルート探索を実現しました。よりスムーズに走行できるルートの案内が可能となり、走行車両からのCO2排出量の削減も期待できます。


当社規定の横浜周辺5コースによる走行結果

実際の走行結果です。緑色ルートは交通情報を考慮したルート、灰色ルートは交通情報を考慮しなかったルートです。
神奈川県横浜市から東京都町田市に向かうケースで、交通情報を考慮した最速ルートの方が約40分早く到着することができました。


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出展

  • 熊谷正俊(日立製作所)ほか:「プローブカーデータのリアルタイム補完技術」、情報処理学会第20回ITS研究会
  • Yamane, K. et al. (Hitachi/Xanavi) : "Travel Time Prediction Using Traffic Conditions Propagation

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