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2009年10月1日

日産自動車「CEATEC JAPAN 2009」出展概要
−群走行するぶつからないロボットカー「エポロ(EPORO)」を開発−

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は1日、最先端IT・エレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2009」(会期:10/6〜10、会場:幕張メッセ)に出展すると発表した。同社は2006年より、自動車メーカーとして唯一本イベントに出展している。今回は昨年出展した「ぶつからないクルマ」の実現に向けた最先端技術を進化させ、魚群のルールで群走行するロボットカー「エポロ(EPORO)*1」を出展する。

エポロ(EPORO)

エポロ(EPORO)

また、7日には「電気自動車とカーロボティクスが拓くクルマの未来」をテーマに同社常務の篠原稔が基調講演を行うほか、「EV(電気自動車)が切り拓くオール電化・オールモバイル社会」をテーマに新たなエネルギー革命に向けたビジネスチャンスと課題について、各分野のリーダー企業、自治体とパネルディスカッションを行う。

おもな出展物等の概要は以下の通り。

【群走行ロボットカー エポロ(EPORO)】
日産は、2008年のCEATECでハチの行動解析にもとづく衝突回避技術を搭載したロボットカー「BR23C」を出展した。「BR23C」はロボット単体で障害物を回避するものであったが、今回、同社はこれを進化させ、群走行しながらぶつからないロボットカー「エポロ」を開発した。 魚群回遊のイメージ図
魚群回遊のイメージ図

開発にあたっては、海中の障害物を回避しながら、集団の中でもお互いにぶつからずに泳ぐ魚群の習性に着目し、その3つの行動ルールをエポロの走行制御に応用した。

一般的に魚は、「側線感覚」と「視覚」により周囲環境を認識し、3つの行動ルールに従って魚群を形成する。「エポロ」は、この「側線感覚」をレーザーレンジファインダー*2、「視覚」をUWB通信技術*3により実現した。

魚の行動ルール 魚の行動ルール
エリア1: 衝突回避
仲間の魚とぶつからないように進行方向を変えようとする。
エリア2: 並走
仲間の魚との距離を一定に保つために並走しようとする。
(速度を合わせようとする。)
エリア3: 接近
仲間の魚と遠すぎるため、近づこうとする。

この研究の責任者である総合研究所モビリティ研究室主任研究員の安藤敏之は、「魚群の行動は、一匹ごとの自由度や群の中での安全性、群全体の高い移動効率という点で、クルマ社会として学ぶところが大変多い。エポロでは、最新のエレクトロニクス技術を駆使して魚群の行動を再現した。周囲の環境情報は通信を使って群で共有され、柔軟に動きを変えながら安全に走行ができる。」と語った。

なお、相互通信技術により仲間の位置と車両情報を把握させることで、このような群走行を実現したロボットカーを開発したのは世界で初めてとなる。

日産は、未来のクルマ社会に向けて、日産の安全技術コンセプト「セーフティ・シールド*4」にもとづく、「ぶつからないクルマ」を実現することを目指しており、今回エポロに搭載した技術は、将来的にクルマ群としての移動効率を高め、渋滞のない環境にやさしいクルマ社会へ貢献することも狙っている。

【キーノートスピーチ(基調講演)】
「電気自動車とカーロボティクスが拓くクルマの未来」と題し、次世代に向かう電気自動車の社会へのインパクトや、ぶつからないクルマがつくる、より安全な未来のクルマ社会について、常務執行役員の篠原稔が講演を行う。

日時: 2009年10月7日(水) 11:00〜12:00
場所: 国際会議場 コンベンションホールB

【パネルディスカッション】
「地球温暖化防止と脱石油エネルギーの流れは、持続可能な社会に貢献する新技術と共に新たな産業分野を創りだすことが期待されている。本セッションでは「EVが切り拓く『オール電化・オールモバイル』社会」をテーマに、各分野のリーダー企業および自治体がこの新たなエネルギー革命に向けたビジネスチャンスと課題を論じる。

日時: 2009年10月7日(水) 14:00〜16:00
場所: 国際会議場 コンベンションホールB

【その他の主要出展物】

  • 「ぶつからないクルマ」の実現に向けた先進技術紹介
    日産は、同社ブース内で「インテリジェントペダル」(ディスタンスコントロールアシスト)、レーンデパーチャープリベンション(車線逸脱防止支援システム)、駐車ガイド機能付アラウンドビューモニターなどの自律型安全技術や実証実験SKYプロジェクト*5などのITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)を活用したインフラ協調技術等、最先端の先進技術を紹介する。また、同社の最新モデルである「スカイラインクロスオーバー」(本年7月発売)も展示する。
  • iPhoneを活用したエコ運転診断の体験試乗会
    日産は、2009年9月から横浜市との共同プロジェクトとしてエコドライブにより燃費を競う「E1グランプリ」をスタートした。「CEATEC JAPAN 2009」では、参加市民の拡大に向けて開発中の、iPhone*6上で起動するアプリケーションを活用したエコ運転診断システムを体験する機会として、幕張メッセ周辺道路にて試乗会を実施する。参加者は幕張メッセを基点に2〜3kmの公道コースを運転し、降車後その場でエコドライブの達成度をiPhoneで確認することができる。

CEATEC JAPANオフィシャルサイト

  1. *1: EPORO: EPisode O (Zero) RObot(CO2ゼロ、事故ゼロに向かうエピソード)の略。
  2. *2: レーザーレンジファインダー(LRF): レーザー光の反射を計測して障害物までの距離を検出する測距センサー。
  3. *3: UWB: Ultra Wide Band(超広帯域無線)通信: 近距離用の無線通信 であり、パルス信号を送信して反射するまでの時間差から対象物の距離と位置を計測する。
  4. *4: セーフティ・シールド: 日産独自のより高度で積極的な安全に対するコンセプト。その特徴は通常運転から衝突後まで、状況に応じて常に「クルマが人を守る」という考え方にあり、ドライバーの運転を少しでも危険な状況に近づけないようサポートし続けることに主眼を置いている。
  5. *5: SKYプロジェクト: SKY(スカイ)は、Start ITS from Kanagawa, Yokohamaの略。2006年10月より神奈川県において、交通環境の情報を利用した交通事故低減と渋滞緩和を目指し、日産自動車(株)、(株)NTTドコモ、パナソニック(株)、(株)ザナヴィ・インフォマティクス(現、クラリオン(株))にてプロジェクトを運営する。
  6. *6: iPhoneはApple Inc.の商標。

以 上

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