第2部 メキシコ日産本社訪問
メキシコ日産本社を訪問し、宮谷社長からメキシコ日産のビジネスの概要の説明を受けました。ここではメキシコ日産の歴史、生産と販売の状況をご紹介します。

- メキシコ日産本社外観 -

1. メキシコ日産の歴史
メキシコ日産は1961年に設立され、メキシコ国内に本社、2つの工場の他に開発センター等を有し、全事業所の従業員数は2007年12月末時点で9,420名となっています。
- 1961年
- メキシコ日産設立
- 1966年
- 日産自動車初の海外工場としてクエルナバカ工場で車両生産開始
- 1971年
- メキシコ国外への輸出を開始(中南米)
- 1983年
- アグアスカリエンテス工場でエンジン生産開始
- 1987年
- メキシコ国内での販売シェアNo.1を獲得
- 1992年
- アグアスカリエンテス工場でも車両生産開始
- 1995年
- アメリカへの輸出を開始
- 2006年
- アグアスカリエンテス工場で3班2交代制を導入し生産能力が大幅に増加
- 2007年
- 欧州への輸出を開始
2. 生産
冒頭でも触れた通りに日産はメキシコを価格とサービスの両面で優れた国であるリーディング・コンペティティブ・カントリー(以降LCC)の一つと捉えており、特に北米やFTA(自由貿易協定)を利用した欧州への輸出拠点として活用しています。そのようなメキシコ国内に2つある工場での生産車種は次の通りとなっています。
- アグアスカリエンテス工場
- プラティーナ、ヴァーサ/ティーダ、セントラ、ルノー クリオ
- クエルナバカ工場
- ツル、ヴァーサ/ティーダ、ピックアップ

- メキシコのチラシ(ツル、ヴァーサ/ティーダ、ピックアップ) -


2007年(暦年)の生産台数はアメリカ向けヴァーサ(日本名: ティーダ)の増加や、欧州向けティーダの生産開始もあり497千台と、2006年に対して22%増加してメキシコ国内での最多の生産台数となりました。
このような生産台数の増加は、主にアグアスカリエンテス工場にて2006年に少ない投資で大幅に生産能力を拡大させたことによるものです。
アグアスカリエンテス工場は生産能力が高いだけではなく、1台当りの製造コストは日産の中でトップクラスとなっており重要な生産拠点となっております。アグアスカリエンテス工場については次回の後編にて詳しくご紹介させて頂きます。
3. 販売

- メキシコシティー市内のディーラー(店舗とサービス工場) -


メキシコ日産は2007年(暦年)にメキシコ国内で214千台を販売、国内2位の20%のシェアを誇ります。
メキシコでの販売の特徴として、高い販売効率が挙げられます。日産のメキシコ国内のディーラー網は165社による230店舗であり、1店舗あたりの販売台数は約1,000台となります。これは、日産で最も販売台数の多い国であるアメリカの1店舗あたり約700台を大きく上回ります。
しかし、近年のメキシコでは米国からの中古車の流入(2006年には130万台以上)といった諸事情により全体需要が110万台近辺で頭打ちとなっている一方で、メキシコ市場に参入するメーカーは増加しているために競争は非常に厳しくなっています。

- メキシコの全体需要の推移(暦年、単位: 台) -
そのような状況の中、メキシコ日産では前述の高い販売効率や日系メーカーの中で最も長いメキシコでの経験や知名度を活かしてお客様満足度を高めていきたいと考えています。
