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活動レポート
日産デザイン オフサイトインターンシップ(2008/03/25)
日産デザイン オフサイトインターンシップ
2007年度を振り返って

日本のモノづくりのDNAを受け継ぐ若いデザイナーを育成していくことを目的に、2006年に開設された「日産デザイン オフサイトインターンシップ」。“オフサイト”という言葉には、日産という一企業の枠を超えて日本のカーデザイン全体の底上げを目指すという社会的責任意識も込められている。2008年でプログラムが3年目を迎えるにあたり、運営サイド・インストラクターがそれぞれの思いを語り合った。

手探りのスタートから、徐々にコンセプトが浸透

デザイン本部 グローバル・デザイン・マネジメント部 人事グループ 主担 登 千加彦(以下:登):スタート当初は「インターンシップ」という言葉のイメージもあり、日産に就職するための登竜門と考える方もいたようです。実際にはまったくそうした意図はなく、多様なタイプの熱意を持つ方に集まっていただけることを願っていました。2年目からはそういった意図が理解され、日本に留学中の海外の学生さんなど、実に多様な才能が集まるようになってきたと思います。

デザイン本部 プロダクトデザイン部 入江 慎一郎(以下:入江):インストラクターとしては、日頃の業務と異なる環境が新鮮だし、自分自身刺激が多いと思い、開始当初から興味深い取り組みだと感じていました。
やり始めの頃、時間配分がうまく行かず、戸惑ったことを覚えています。一人ひとりのコンセプトにじっくりと耳を傾けアドバイスを考えながら接していくと、あっという間に時間が過ぎてしまい、全体の時間配分がかなり押してしまった事もありました。その点は2年間の経験の中で解消されたと思います。

デザイン本部 グローバル・デザイン・マネジメント部 人事グループ 小松 めぐみ(以下:小松):運営サイドとしても初めての取り組みだったので、ちゃんと最後までできるのか、という不安はありました。けれど、参加学生のアンケートから「ここへ来て自分が今いる位置がわかった」「インターンシップに参加して、自分が伸びたことを実感する」といった声をいただいたので、プログラムに取り組んだ甲斐があったと感じています。

登:それこそ、まさに我々が目指したことです。まず自分のレベルを知る。そして他大学や人とのネットワークを築く。そこから、自分の夢をかなえるためにはどんな努力をしたらいいのか、具体的な方策が見えてくるのだと思います。

短期間で急成長する参加学生の意欲に感動

入江:まず驚いたのは、短期間に教えたことを余すことなく吸収し、ものすごいスピードで成長してくれる。1年目より2年目の方がそれを更に強く感じました。彼らは貪欲に何でも吸収しようとしている時期なんだ −そうと思うと教える側もやりがいを感じます。プロの側が、「これはまだ難しい」「これなら簡単」といった壁を作らず、とりあえず何でも伝え、それを彼らがどう吸収するかが大事なんだと認識しました。僕らインストラクターも、回を重ねる毎に成長しているという事でしょう。

小松:1年目は運営するだけで精一杯でしたが、経験や参加した学生達の声から徐々に課題が見えてきました。その意味では1年目より2年目の方が良いプログラムが組めたと思いますし、アンケートの満足度も上がっています。

登:参加した学生達の口コミでインターンシップのコンセプトやプログラム内容が広く知れ渡り、「それなら自分も参加してみよう」と思ってくださる方が増えてきたと感じています。そうしたニーズに応えるべく、2年目はプログラムをギュッと凝縮して開催期間を短縮し、その分、開催回数を増やすなど、機会拡大も図りました。
教える側としても、様々な難しさ、楽しさを得ることができたのではないでしょうか。

入江:今の若者が何を考え、そしてどんな意識を持って自分たちのデザインに取り組んでいるのか、それを知る事が出来るのは自分自身にとってもいい刺激になっています。車に対してはもちろん、彼らの様々な価値観を生の声として受け取ることは、今後のデザインの方向性を模索する上でもとても参考になりますから。

さらに多様な学生さんに参加していただくことを目指して

登:参加した学生達の口コミでインターンシップのコンセプトやプログラム内容が広く知れ渡り、「それなら自分も参加してみよう」と思ってくださる方が増えてきたと感じています。そうしたニーズに応えるべく、2年目はプログラムをギュッと凝縮して開催期間を短縮し、その分、開催回数を増やすなど、機会拡大も図りました。
教える側としても、様々な難しさ、楽しさを得ることができたのではないでしょうか。

入江:今の若者が何を考え、そしてどんな意識を持って自分たちのデザインに取り組んでいるのか、それを知る事が出来るのは自分自身にとってもいい刺激になっています。車に対してはもちろん、彼らの様々な価値観を生の声として受け取ることは、今後のデザインの方向性を模索する上でもとても参考になりますから。

登:今後は、デザインを専門的に学んだことのない、一般学部の学生にもより門戸を開いていきたいと考えています。たまたまこれまできっかけがなかったけれど、我々が何かを与えることで素晴らしい才能を開花させる学生は、きっといると思います。

入江:それは面白いですね。僕個人としては、デザインに関する技術力が劣っていたとしても、新しい物を生み出そうとする力を持っている人はいると思っています。我々にとっても、デザインを学んだことがない人や違う価値観を持つ人と接することは、発想の幅を広げ新しいものを生むために必要な事だと思っています。

小松:この2年間に出会った学生の方々は、やる気にあふれ、とても素晴らしいものを持っていたと思います。さらなる広がりを期待する上では、カーデザインの経験がない方にも、インダストリアルデザインの一つとして興味を持っていたき、参加していただきたいですね。違う考え方を持つ人が集まることでお互いに刺激になりますし、自分の世界が広がると思います。

入江:同感です。車を“マニアな世界”と捉える方は多いようですが、実際にはとても身近な“愛用品”として慣れ親しまれています。門戸を開いていろんな分野の人にカーデザインに関わっていただき、新しい可能性を拓いて欲しいですね。

日本の社会に“カーデザイン”が浸透する日まで

登:我々がこのプロジェクトを立ち上げた目的は、日本のカーデザインの競争力向上に一企業として貢献したかったからです。ですから、もし大学・専門学校を中心にカーデザインの教育体制が整備され、デザインの底力が上がってきたことを感じる時が来たならば、このインターンシップはいつ終わってもいいと思っています。

小松:カーデザインに興味がある学生でも、実際に車をデザインしたことがある人は稀だと思います。それは、学校でもあまり教わっていないし、カーデザインのスキルを磨く機会が少ないからだと思います。だから近寄り難いものになってしまう。参加した学生たちが、ここで体験したことをそれぞれ持ち帰ることで、世の中にカーデザインが浸透していくことを願っています。

入江:車には、デザインするところが山のようにあります。だから、思う存分デザイン出来ます(笑)。そう言う意味でも、プロダクトとしては圧倒的に規模の大きいものなので、学校で体験する事は難しいでしょう。僕自身、学生の頃にはカーデザインの現場を知る機会がありませんでした。オフサイトインターンシップの凄いところは、プロのデザイン現場に限りなく近い環境を提供している点です。この環境を体験するだけでも、非常に大きな意味があると思っています。

登:私が学生さんたちに必ず言うのは「夢を持ちましょう」という言葉です。夢は見るためではなく実現させるためにあるのですから、そのための努力が必要です。奇跡は起きません。ただし、それは裏を返せば「努力すれば夢はかなう」ということでもあります。
チャンスは皆さんにあります。努力して夢をつかみたい方、ご参加をお待ちしています。

「日産デザイン オフサイトインターンシップ」
「日産デザイン オフサイトインターンシップ」は、現場のカーデザインに触れる機会を持ちたいという学生を公募し、日本のモノづくりのDNAを受け継ぐ若いデザイナーを育成していくことを目的にスタートしたインターンシップ・プログラムです。中目黒に自社のデザインスタジオと同等の設備環境を用意し、日産の現役カーデザイナーを講師として、実践的なプログラムを実施しています。
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