ブルーシチズンシップ -日産のCSR-

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COOメッセージ

人や社会とともに成長する企業として

最高執行責任者(COO) 志賀 俊之

日産は業界をリードする持続可能な企業の一つでありたいと考えています。これを日産のCSRビジョンとしてあらためて定義しました。このビジョンの実現を目指し、8つの「サステナビリティ戦略」を特定し、推進しています。サステナビリティ戦略は、(1)環境、(2)安全、(3)社会貢献、(4)品質、(5)バリューチェーン、(6)従業員、(7)経済的貢献、(8)コーポレートガバナンス・内部統制の8つですが、社会との信頼関係をより強く築くためには、ひとつたりとも欠かすことはできません。世界の自動車業界をリードする企業のひとつとして、社会の期待に応えることは当然のことと考え、取り組んでいきます。

世界の人口が70億に達し、大気・水・石油・エネルギー・リサイクルなどの持続可能性にかかわる多くの社会的課題に直面しています。その解決に向けて社会から企業への期待はますます大きくなっています。では、私たち日産だからこそ担える社会的責任とは何でしょう。

日産は「人々の生活を豊かに」という企業ビジョンを掲げています。乗って楽しい高品質なクルマをお客さまにお届けし、皆さまにより快適で便利な生活を提供することこそが、日産という企業が存在している意義です。ただ、人々の生活の利便性を高めてきたクルマが、地球環境に与えてきた影響も少なくありません。また、人々の生命や安全を脅かすような事故が起きていることも事実です。

私たちには、クルマやサービスを提供するだけではなく、クルマという乗り物の普及に伴って生じる社会的な課題を解決する責任があります。さまざまなステークホルダーの方々と連携しながら、クルマがもたらす豊かな生活を私たちの次の世代、そしてもっと先の世代まで届けていけるよう、日産は取り組んでいきます。こうした日産のCSRを、私たちは「ブルーシチズンシップ」と定義しています。この言葉には「青く美しい地球を守り、人や社会と共生する企業市民でありたい」という決意が込められています。

ゼロ・エミッション普及のパイオニアとして挑む

美しい地球の環境を保全すること。クルマがもたらしてくれる生活をもっと楽しく快適にすること。この2つを両立し、持続可能なモビリティ社会の発展に尽くすことは私たち人類にとって大きな挑戦です。日産が目指すゴールは、エネルギーや資源の利用効率を高め、資源の循環を促進させながら、企業活動やクルマのライフサイクル全体での環境負荷や資源利用を、自然が吸収できるレベルに抑えることです。2011年に発表した中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム 2016(NGP2016)」では、「ゼロ・エミッション車の普及」「低燃費車の拡大」「カーボンフットプリントの最小化」「新たに採掘する天然資源の最小化」という4つのキーアクションに対して具体的な目標を掲げ、その実現に向けグローバルに取り組んでいます。

2010年12月に発売を開始した100%電気自動車「日産リーフ」は、2013年5月には累計販売台数が6万2,000台を超え、世界の電気自動車(EV)市場でリーダーの地位を確保しています。ゼロ・エミッションによる持続可能なモビリティ社会の実現を、自動車会社としての未来への責任と受けとめ、化石燃料を使わず、排出ガスを全く出さないEVの普及を実現すべく、私たち日産は強い信念と大義を持って挑んでいます。

航続距離の延長、インフラの整備など、EVに関する課題や疑問を払拭することも「ゼロ・エミッションリーダー」としての使命です。日産が培ってきた多様性とクロスファンクショナルな企業風土を生かしながら課題解決に取り組んでいきます。地球環境を考えると、2050年までにほぼすべてのクルマをEVや燃料電池車(FCEV)といったゼロ・エミッション車にしなければならないと考えています。「日産リーフ」の発売は、その第一歩です。日産はゼロ・エミッション車普及のパイオニアとして全く新しいEV市場をグローバルに創造していきます。このような取り組みが認められ、2012年に日本経済新聞社が実施した第16回「企業の環境経営度調査」において、企業ランキング総合2位、業界1位を達成することができました。また、インターブランド社の環境ブランドランキング「Best Global Green Brands 2012」で21位にランクインしました。

社会のニーズに対応しながらすべてのステークホルダーに安心を届ける

日産は“走る楽しさと豊かさ”を追求するとともに、自動車メーカーとして高い安全性を確保しなければならないし、お客さまの安心を最優先に考えるクルマづくりが求められています。私たちの究極の目標は“ビジョン・ゼロ” 、つまり日産車がかかわる死亡・重傷者数をゼロにすること。その実現に向け、「クルマ」「人」「社会」という3つの階層に取り組む「トリプルレイヤードアプローチ」を推進しています。

「クルマ」については「クルマが人を守る」という独自のコンセプト「セーフティ・シールド」を基本に、できるだけドライバーを危険に近づけないようにクルマが支援する技術開発を進めています。事故を招くようなリスクの芽をあらかじめ察知し、ドライバーに危険を知らせ、緊急時にはシステムが介入して事故を未然に防ぐような機能を装備した「ぶつからないクルマ」が、日産の目指す全方位運転支援システムです。

社会の変化に伴い、安全に関するニーズも変わっていきます。日本を例にとると、今後、超高齢化社会の到来とともに、高齢者ドライバーも増加してきますが、ドライバーが不安を感じないような運転支援技術を開発することも私たちの使命となります。一方新興国においては、モビリティの発展とともに増加していくドライバーがクルマを安心、安全に使えるよう人々や社会への働きかけをしていきます。

外部評価を重視しながら進める日産のサステナビリティ

企業は社会とともにあり、企業が取り組むすべての活動が社会にとって意味のあることでなければなりません。日産はグローバル社会の一員として、地球に暮らすすべての人がその豊かさを実感できるような社会の実現に向けて、グローバルに広がる各事業所が、それぞれの地域にあるコミュニティの期待に応えながら、すべてのステークホルダーとの信頼関係を築いていくことも重要になります。

企業に対する社会の期待が高まる中、単に商品やサービスの質や価格だけではなく、社会課題に対する企業の姿勢を考慮して購買活動をする消費者が増えています。投資に関しても、財務面だけではなく環境や社会性の観点から企業を評価し、投資対象を選ぶ社会的責任投資(SRI)が注目されています。日産はCSRの概念を取り入れた経営を推進するとともに、すべてのステークホルダーにとって有益で、必要とされている情報を積極的に開示してきました。外部からの評価を重視しながら社会からのニーズをきちんと把握し、すべてのサステナビリティ領域において的確な情報開示を行っていくことは、社会の動向を把握できることに加えて社会とWIN-WINの関係を保つ企業経営を実現するうえで多くの示唆を与えてくれます。

外部指標のひとつFTSE4GoodはFTSE社が設定したSRIの指標で、北欧や英国をはじめ、SRIマーケットの成長が顕著なヨーロッパを中心に、広く用いられていることに加え、日本でも注目されていますが、日産は2002年3月から指定銘柄に採用されています。経済、環境、社会の3分野において持続可能性を評価し、優れた会社を選定しているDJSI Asia Pacific Indexにおいても4年連続で選定されています。東京証券取引所も「環境」「社会」「企業統治」という「ESG」スコアの高い銘柄を抽出していますが、日産は第1回ESG銘柄に自動車メーカーとして唯一選定されるとともに、「女性の活躍」が目覚ましい第3回「なでしこ」銘柄にも選定されました。

今後もすべてのステークホルダーに対し、透明性の高い情報開示を目指していきます。

志賀 俊之
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