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活動レポート
「日産NPOラーニング奨学金制度」第10期活動報告(2008/03/14)
第10期修了式および制度終了記念式典
活動報告 石澤沙紀さん



共に生き、共に学ぶ

「充分に教育を受けることが出来ないアジアの国々の子どもたちに、絵本を届ける活動をしています。」私がインターンシップの活動内容をこのように言うと、たいていの人から「偉いね」、「良いことをしているんだね」という返事が返ってきます。もちろん私もこの活動に参加する前はそのように感じていた一人です。
改めまして、NPOラーニング奨学金制度第10期生の一人として、社団法人シャンティ国際ボランティア会の「絵本を届ける運動」でインターンシップをしました、立正大学文学部文学科3年の石澤沙紀と申します。
絵本が大好きで、将来は絵本作家になりたい、私にとって将来に結びつく何かを得られるのではないかという思いからSVAの世界に飛び込みました。

 


さて、そんな私を待っていたのは、絵本の穏やかなイメージとは全くかけ離れた忙しい日々でした。言い換えるなら、「体力勝負」です。簡単に仕事内容を説明しますと、アジアの四カ国の国々の言語に訳された訳文シールと絵本を日本各地のボランティアの皆さんに発送し、完成した絵本を受け取るというものです。一見簡単そうに聞こえますが、何十冊、時には百冊以上の絵本を地下倉庫から運び上げる作業を何度も繰り返した日には、やり終えた私の顔を見た方に気を使わせてしまう程、体力が必要な作業が多かったのです。
このように普段の活動の中では、実際に絵本を読んだ子どもたちの声を聞くことや笑顔を見ることは出来ません。

 

しかし、私は次の2つのことから子どもたちのことを感じていることができました。まずは、今私が持っているボロボロになった絵本です。私は初めてこの絵本を手に取った時の驚きを今でも鮮明に覚えています。皆さんはこのような本に出会ったことがあるでしょうか。私はこんな風になるまで本を読み古したこともなければ、古本屋でさえ並んでいるのを見たことがありません。子どもたちにとっていかに絵本が大切なものか、この絵本を見ていると、私達は絵本を通してではあるけれど、子どもたちと一つにつながっていると感じることが出来るのです。

 


もう一つは、東京事務所のボランティアの皆さんの思いです。通称「絵本ドクター」と呼ばれるこの方たちは私達が作業をしている同じテーブルで、完成された絵本のチェック作業をしています。実際に現地での子どもたちの様子を話してくれる方、スタッフの方と熱く意見を交換される方々と様々ですが、「子どもたちが楽しく絵本を読めるように」という思いがどのボランティアの皆さんからも溢れているように感じました。そんな皆さんを見ていると自然と絵本を笑顔で読んでいる子どもたちの姿が私の目にも浮かんできました。

 

そうして活動をしているうち、「私が感じていることをもっと多くの人に知って欲しい。」という思いが生まれました。このように思うきっかけとなったのは、あるスタッフの方の言葉でした。「活動を通して、自身の生活を見つめ直して欲しい」この言葉を聞き、私は気付かされました。SVAの活動は子どもたちに支援している側であるけれども、実は子どもたちから平和の大切さや教育の必要性を学び、何より私達の生活や私達自身を見つめ直すきっかけを与えられているのだということをです。これをきっかけに、私が半年間の活動の中で感じたことや学んだこと、見たことを絵本にして伝えようと考えました。言葉の難しさに格闘しながらも、全身全霊で作成し、完成を目指しています。

 




風のように駆け抜けていった半年間。私はNGOやNPOの大切さを知り、世界の現状を学び、どんどん活動に夢中になっていく自分を感じ、将来への展望が広がり、そして人の温かさに触れました。SVAは私にとって大好きな場所です。暖かい空気に包まれて活動が出来たことを嬉しく思います。
時には指摘をしてくださり、時には私の考えに真剣に耳を傾けて頂き、いつも笑顔で半年間支えてくださったSVAスタッフの皆様、ボランティアの方々、そしてこのような機会を与えてくださった日産の皆様、全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
SVAでの活動を通して、私が見たこと、知った事はほんの一握りだと思います。でもこれだけははっきりと言うことが出来ます。「私達は共に生きて、共に学んでいる」と。






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